2023 Fiscal Year Research-status Report
An innovative mechanism focused on HCC regulation through attenuation of HMGB1-HIF signaling mediated by DOAC
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20K17679
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
野口 大介 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (20817689)
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Project Period (FY) |
2022-12-19 – 2027-03-31
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Keywords | 虚血再灌流障害 / 肝細胞癌 / 非アルコール性脂肪性肝疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
UCLA, Transplantation centerへの留学後、2024年3月より研究を再開した。 研究課題休止時点で、我々は、肝細胞癌進展を促す要因として肝虚血再灌流障害とHMGB-1の関係に注目し、DOAC(経口抗凝固薬)によるHMGB-1制御とそれに伴う虚血再灌流障害制御の可能性を示した。内容は論文化し、雑誌:Liver transplantationに投稿・採用された(Noguchi D, et al. The Impact of Dabigatran Treatment on Sinusoidal Protection Against Hepatic Ischemia/Reperfusion Injury in Mice. Liver Transpl. 2020 Oct 27.)。 次段階として、肝細胞癌マウスモデルを作成し、肝虚血再灌流障害により癌進展が促されるかどうか、さらにそれらをDOACにより制御することが可能かを検証する予定で、研究再開後はマウスモデル作成を開始し、現在準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
UCLA, Transplantation centerへの留学後、2024年3月より研究を再開した。 留学中は研究を休止していたが、その間世界のHigh volume centerの一つであるUCLA, Transplantation centerで臨床研究や基礎研究に携わり最新の知見を得た(本課題に関係するものでは、NAFLD(非アルコール性脂肪性肝障害)と肝細胞癌の関連、および肝移植の有益性についての検討などがある)。この経験を活かし、次年度以降の研究をより臨床的に意義のあるものへ発展させる予定である。従って、全体的な進捗としては休止期間の分の遅れはあるものの、遅れた分を将来的に補填することは十分可能であると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
肝細胞癌マウスモデルを作成し、肝虚血再灌流障害により癌進展が促されるかどうか、さらにそれらをDOACにより制御することが可能かを検証する予定で、研究再開後はマウスモデル作成を開始し、現在準備中である。 さらに、留学中に勉強した、UCLA, Dr. Jerzy Kupiec-Weglinskiの研究室で定型化されているマウスの肝移植モデルを、研究に組み込むことを考慮したい。当科ではラットによる肝移植モデルの使用経験があるが、マウスの方が遺伝子組み替えや薬剤負荷する上で汎用性が高く、ラットによる肝移植モデルを構築した上で、マウス肝移植モデルの構築を目指したい。
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Causes of Carryover |
研究再開申請が承認されたのが2024年3月であり、研究費を使用するには期間が短すぎる上、この期間を次年度以降の研究準備期間に充てたため、実質的に費用を消費する機会がなかった。次年度以降で、マウス、細胞、試薬などの購入費を研究費用から捻出する予定である。
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