2022 Fiscal Year Annual Research Report
食道癌におけるWNTシグナル~ベータカテニンを介さないTCF活性のメカニズム
Project/Area Number |
20K17698
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
藤幡 士郎 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (10825483)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 食道癌 / β-catenin |
Outline of Annual Research Achievements |
2011年~2015年までの食道癌臨床検体109例および食道癌細胞株TEシリーズ、KYSEシリーズを用いて、それぞれβ-catenin、TCF4、LEF-1の免疫染色を施行した。 臨床検体に関してはβ-cateninおよびTCF4、LEF-1に関して高発現群と低発現群とに分類し、それぞれの予後を比較検討した。今回の検討では各遺伝子の発現量と予後あるいはT因子N因子など病理学的因子との間に明らかな相関や有意差は認めなかった。 そのため2016年~2020年までの臨床検体を追加し、同様に免疫染色を施行した。各遺伝子の発現量と予後あるいはT因子N因子など病理学的因子との関連性に関して検討した。症例数を62例増やした。β-cateninに関しては発現量と予後に関連がある傾向がみられたが、有意差は認められなかった。また、他の遺伝子の発現量と予後や病理学的因子との関連性は認められなかった。 細胞実験に関しては引き続き、食道道癌細胞株TEシリーズ、KYSEシリーズおよび食道正常細胞であるHet1Aを用いて、それぞれβ-catenin、TCF4、LEF-1、Bcl9、 Pygoのおのおのの発現量を調べた。遺伝子レベルでの発現量を調べるため、RT-PCRを施行し、タンパクレベルでの発現を調べるため、ウエスタンブロッティングおよび免疫染色を施行し、解析した。食道癌細胞シリーズはHet1Aと比べ、β-cateninの発現が多くみられた。他の因子については解析中である。
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