2021 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20K17700
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
宮尾 晋太朗 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (00833708)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ユビキチン / CBLC |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,胃癌,食道癌などの消化器癌を対象として,ユビキチン修飾系異常を介した癌の進展機序を包括的に解明し,新規癌治療法としての有用性・安全性を検証し,臨床導入の早期実現を目的とする.まず食道癌細胞株(TE-6,TE-8)における遺伝子発現を確認したところ,細胞集団と単一細胞の間に大きな差が存在し,細胞間のheterogeneityが非常に大きいことが確認された.そのため当初予定していたbulkでの解析から,単一細胞由来の遺伝子発現解析に基づいた機序解明が必要と考えた.細胞株に関しては,親株を限りなく単一クローン由来となるように作出し,同様の手法で化学療法耐性株も準備した.培養細胞だけではなく組織標本における微小領域からの遺伝子発現解析も必要であり,そのライブラリー作成のためのcDNA合成法の確率にも着手した.ホルマリン固定した培養細胞に対しては既存のsingle cell RNA-seqの工程に,クロスリンクされた核酸-タンパク質間のタンパク質分解および熱処理によるmethylene架橋の解離を導入することで核酸の可溶化が可能となり,cDNA合成が可能となることが確認できた. プロテアーゼの処理条件や試薬を検討し, 短時間の固定に対しては1細胞レベルでの解析に耐えうる可能性が見出せた. しかし長期にわたり保管されている組織標本に利用するには至らなかった. 今後さらに条件を検討し, 多様な条件で保管されている組織に利用可能な体系的な方法論が必要であることが確認された.
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