2020 Fiscal Year Research-status Report
慢性心筋梗塞に対する自家iPS細胞を用いた新たな心筋再生療法の開発
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20K17710
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
市村 創 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 助教 (40749115)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 多能性幹細胞 / 自家移植 / 心筋細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
カニクイザルへの自家移植を行うにあたり、該当サルの皮膚組織から作製したiPS細胞へのGCaMP遺伝子の導入および心筋細胞への分化誘導法の検討を行った。カニクイザルiPS細胞は、ヒトiPS細胞と比較し遺伝子導入効率が低く、また心筋分化誘導についてもヒトと同様のプロトコールでは分化誘導ができないため、細胞作成方法の樹立に1年を要した。 条件検討の結果、一定の効率で遺伝子導入を行うことが可能となり、また心筋細胞への分化誘導方法も安定した誘導効率を得ることができるようになった。しかしながら、条件決定した心筋分化誘導方法で作製した心筋細胞はトロポニン陽性率が従来のヒトiPS細胞由来心筋細胞と比べて低く、移植に適した高純度の心筋細胞を得るためにさらなる条件検討を行った。 さらなる条件検討の結果、誘導方法の一部をさらに改変することにより、高純度の心筋細胞を安定して得られるようになり、2020年度内に1頭目の移植に必要な心筋細胞を確保することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
心筋細胞への分化誘導に際し予定外の純度の低さが明らかとなり、その改善に時間を要したため。しかしながら、結果として純度の高い心筋細胞を大量に確保できる誘導方法が確立できた。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度には、1頭目の移植を行い、その結果をもとに2頭目以降の自家移植を進めていく予定である。細胞作製の方法はすでに確立しており、今後は順調に移植に必要な心筋細胞の確保が進んでいくものと考える。 2021年度~2022年度にかけてすべての動物実験を終了し、ex vivoイメージングならびに組織学的解析を実施していく予定である。
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Causes of Carryover |
当初計画で見込んだよりも安価に研究が進んだため、次年度使用額が生じた。 次年度使用額は令和3年度請求額と合わせて消耗品費として使用する予定である。
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