2020 Fiscal Year Research-status Report
終末糖化産物受容体阻害アプタマーによる血管再狭窄に対する新しい治療手段の開発
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20K17729
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
九島 秀樹 昭和大学, 医学部, 講師 (70792696)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 終末糖化産物 / アプタマー / RAGE / 血管傷害 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、AGEアプタマーとRAGEアプタマーをモデル動物に投与することでワイヤー傷害後の血管狭窄、血管リモデリングを抑制できるかどうか、そして、どのような分子機構を介するかについて検証していくことである。さらに、血管周囲脂肪は糖尿病や肥満によってリモデリングをおこし、血管構成細胞の炎症や増殖を惹起するアディポカインを分泌することが知られており、本研究では当該アプタマーが血管周囲脂肪に及ぼす影響について包括的な検討を加える。 2020年度には下記の動物実験を行った。正常代謝モデルマウス(C57BL6/J)、肥満2型糖尿病モデルマウス(KK-Ay)を用い、薬液徐放作用のある浸透圧ポンプを背側皮下に植え込むことでAGEアプタマー、RAGEアプタマー、もしくはコントロールアプタマー(ランダム配列の一本鎖DNA)を持続投与した。そして、アプタマー投与開始から4日後に、大腿動脈にガイドワイヤーを挿入して血管狭窄モデルを作成した。ガイドワイヤー挿入から28日目の時点で血液・組織サンプルを採取した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度に予定していた動物実験を終了させることが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は得られたサンプルを解析し、AGEアプタマーとRAGEアプタマーの有効性を評価するとともに、その機序を解明するための動物・細胞実験を行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
2020年度に予定していた血液、組織サンプルの測定を行うことが出来なかった。そのための消耗品購入費用の一部を2021年度に繰り越す必要がある。
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