2021 Fiscal Year Research-status Report
革新的技術による微小転移の可視化と転移初期段階の分子機構の解明
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20K17756
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
柴野 智毅 自治医科大学, 医学部, 非常勤講師 (10648900)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 肺癌 / 微小転移 |
Outline of Annual Research Achievements |
AkaLuc遺伝子に赤色蛍光タンパク質mCherryもしくはVenusの遺伝子を連結した発現ベクターをヒト肺腺がん細胞H2009に発現させた細胞株を作成し、マウスの左心室に移植した。AkaLucを用いた解析ではIVISにおいてD-Luciferinでは検出できなかった転移巣を特定することに成功した。また経時的には移植後0~3週目までは発光が次第に消退していくが、3週目以降は発光部位が局在化し、一定の期間定常化した後、徐々に発光が強くなる傾向がみられた。これはがんの転移形成の初期段階の経過を見ているものと考えられた。 さらに、屠殺解剖した臓器をIVISで観察したところ、転移の局在を肉眼的に確認することができた。マウスの脳をCUBIC試薬で透明化し三次元顕微鏡で観察を行ったところ、これまで通常の病理標本では確認することが出来なかった微小転移を観察することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通りに進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
微小転移の可視化に成功し、肺癌の微小転移モデルの作成に成功した。今後は得られたデータを分析・解析し論文として発表する。
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Causes of Carryover |
実験が順調に進んだため、使用する試薬が少なく済んだ。次年度は得られた研究データをもとに論文発表を計画しているため、次年度使用額は論文制作費用に充填する。
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