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2021 Fiscal Year Research-status Report

肺扁平上皮癌における癌幹細胞維持機構の解明

Research Project

Project/Area Number 20K17767
Research InstitutionMiyagi Prefectural Hospital Organization Miyagi Cancer Center

Principal Investigator

菅井 隆広  地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん幹細胞研究部, 共同研究員 (40869955)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords肺癌
Outline of Annual Research Achievements

がん組織は、異なる性質をもったヘテロな細胞で構築されており、抗がん剤や放射線治療を行っても、一部の細胞が残存し、再発の原因となっている。近年、がん細胞集団の中でも、造腫瘍能・治療抵抗性・自己複製能・多分化能の高い“がん幹細胞”が存在し、腫瘍全体の構築に関与するという説が提唱されてきた。このがん幹細胞を選択的に攻撃することで、腫瘍組織全体の縮小に繋がると考えられている。しかし、現在まで、がん幹細胞の同定の報告は多くあるが、実際に標的としてin vivoでの治療効果を検証した例はほとんどなかった。
申請者らは、これまでにX陽性細胞が肺扁平上皮がんのがん幹細胞であり、X自身が造腫瘍能・治療抵抗性・増殖能・遊走能を制御すること、また、X陽性細胞を標的とすることで、腫瘍抑制効果が得られることを明らかにしてきた。一方で、なぜX陽性がん幹細胞が発生・維持されるのか、その分子機構はいまだ明らかとなっていない。申請者は、この維持機構が新規治療標的となりうると考えた。本課題では、①正常気管支上皮基底層のX陽性細胞ががん化を経てがん幹細胞形質を獲得する機序、及び②肺扁平上皮がんにおけるX陽性細胞維持機構の解明を目指す。これにより、肺扁平上皮がんの新たな治療標的候補が得られるだけではな
く、従来未解明だった肺扁平上皮がん発がんメカニズムの解明にも結びつくことが期待される。
本年度はX分子をCRISPR-Cas9を用いて、ノックアウトした肺がん細胞を樹立した。その細胞を用いて、さまざまながん幹細胞形質の確認(増殖能・造腫瘍能・抗
癌剤耐性・ALDH活性・スフェア形成能・オルガノイド形成能)をおこなった。また、X分子の上流・下流経路を探るために、網羅的遺伝子発現解析を実施した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

申請書に従って、すすめている。

Strategy for Future Research Activity

申請書に従って、肺癌における治療標的の探索を続ける。

Causes of Carryover

コロナ禍での物流の滞りによるいくつかの実験を次年度にまわしたが、全体的には予定通り進んでいる。

URL: 

Published: 2022-12-28  

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