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2020 Fiscal Year Research-status Report

マクロファージのβ2アドレナリン受容体シグナルを介した周術期鎮痛法の開発

Research Project

Project/Area Number 20K17778
Research InstitutionShinshu University

Principal Investigator

若林 諒  信州大学, 医学部附属病院, 医員 (70838367)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords術後痛 / マクロファージ / アドレナリン受容体
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、周術期に変動する交感神経バランスをβ2アドレナリン受容体シグナル優位に制御し、マクロファージをM1型からM2型に変化させることにより内因性オピオイド産生を促進し、感染の助長を伴うこと なく炎症性疼痛を抑制できるか検証することである。2020年度は、手術侵襲と生理的な交感神経活動変化と炎症性疼痛の関連性を検証するため、術後痛モデル(Brennanモデル)マウスを作成し、β2アドレナリン受容体のアンタゴニストである ICI 118,551(2.5、5.0、7.5 μg/kg)を術後3日間(手術当日、術後1日目、術後2日目)直接足底に投与し、機械性痛覚過敏(von Frey test、Dynamic weight bearing test)および熱性痛覚過敏(Thermal latency)を指標とした痛みの評価を行った。 その結果、ICI 118,551の局所投与により用量依存的に痛み閾値が低下することが分かった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

新型コロナウイルス感染症のパンデミックの影響により、動物実験が実施不可となる時期が生じ、併せて診療業務が多忙となった。2020年度は、手術侵襲と生理的な交感神経活動変化と炎症性疼痛の関連性を検証するため、術後痛モデル(Brennanモデル)マウスを作成し、β2アドレナリン受容体のアンタゴニストである ICI 118,551(2.5、5.0、7.5 μg/kg)を術後3日間(手術当日、術後1日目、術後2日目)直接足底に投与し、機械性痛覚過敏(von Frey test、Dynamic weight bearing test)および熱性痛覚過敏(Thermal latency)を指標とした痛みの評価を行った。

Strategy for Future Research Activity

所属長の判断で2021年4月から研究実施者が遠方の関連病院へ異動となった。そのため研究実施機会が減少しているが、可能な限り平日夜間や休日を利用して研究を継続する予定である。2020年度に実施した痛みの評価実験で ICI 118,551の局所投与による術後痛への影響が確認できたことから、2021年度はまずβ2アドレナリン受容体の下流因子β-arrestin2の誘導と、β2アドレナリン受容体抑制下の病原体・異物クリアランスやマクロファージの極性を検証するため、免疫組織染色を用いてM1/M2型マクロファージの極性分布(M1型:F4/80 CD11c 、M2 型:F4/80+ CD206+)とTLR下流のNF-κBのリン酸化を二重染色により評価する。続いて、β2アドレナリン受容体を介したマクロファージの極性変化と内因性オピオイド産生の関連の検証を行う予定である。

Causes of Carryover

2020年度は新型コロナウイルス感染症のパンデミックの影響により動物実験が実施不可となる時期が生じ、また診療業務が増加した。その結果、研究の進捗が遅滞し、購入予定であった試薬が未購入のまま経過するなどの状況が生じ、2020年度の支払請求額が予定より減少した。

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Published: 2021-12-27  

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