2020 Fiscal Year Research-status Report
The influence of microbiota to neurotoxicity of general anesthesia for developing brain
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20K17786
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
茶木 友浩 札幌医科大学, 医学部, 助教 (30758701)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 学習能力障害 / 麻酔薬神経毒生 |
Outline of Annual Research Achievements |
幼若ラットへの麻酔薬曝露による学習能力障害の影響と、腸内細菌叢移植による学習能力障害軽減効果を確認するために、モーリス水迷路試験による学習能力評価を行った。Control群、セボフルラン曝露群(セボフルラン3% 2時間 生後7-13日目)、セボフルラン曝露+腸内細菌叢移植群(セボフルラン3% 2時間 生後7-13日目+母親由来の腸内細菌叢を生後7-13日目に移植)の3群で学習能力評価を行った。現在のデータでは、セボフルランによる明らかな学習能力障害や、腸内細菌叢移植による学習右能力障害改善効果は認められていないが、モーリス水迷路試験の環境設定や、母親の養育行動による影響など、交絡因子となる要因が多く同定されており、それらの調整を行っている段階である。今後、セボフルランの曝露条件の調整や、尾懸垂試験による抑うつの程度などを調整し、詳細な評価を継続する方針である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナウイルス感染症蔓延により、動物実験の中止期間が半年程あったため、計画通りに実験を遂行することが困難であった。 また、多くの先行論文に従い、幼若期ラットへセボフルラン曝露を行ったが、明らかな学習能力障害は認められなかった。試験環境の整備など、交絡因子の調整が必要と考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の計画としては、まず第一に、セボフルラン曝露による学習能力障害モデルを再現することを目標とする。学習能力障害モデルを再現出来た後、腸内細菌叢移植の効果について検討を行う。母親由来の腸内細菌叢移植の効果をまず検討するが、プロバイオティクスやプレバイオティクスといった選択的な腸内細菌叢移植についても介入方法の選択肢として考慮し、検討を行う。
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Causes of Carryover |
コロナウイルス感染症蔓延の影響により、動物を使用した実験を行えない期間があったため、予定していた使用額より少なくなってしまった。昨年度施行予定であった実験系(腸内細菌叢移植による学習能力障害の検証と、成長後の腸内細菌叢の解析)を遂行する。
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