2021 Fiscal Year Research-status Report
術後認知機能障害における骨格筋制御因子ミオスタチンの役割
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20K17802
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
根本 晃 秋田大学, 医学部附属病院, 医員 (00815095)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 術後認知機能障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度作成したMstnノックアウト (KO) マウスを基に対照群として使用するMstnヘテロ個体の作成及び交配を行った。また、Mstn KO個体についても十分な個体数を確保するために交配を継続した。概ね必要個体数の作成は完了し、実験適齢期 (12か月齢) に達するまで飼育を行っているいる。一部実験適齢期まで成長した個体が出てきたため、中間解析ではあるが行動試験の検討を行った。まだ十分な個体数ではないため有意差を認めたのはfear conditioning test (FCT) のみであった。 FCTはcue testとcontextual testを行った。contextual testではヘテロ群と比較して、Mstn KO非手術群やMstn KO手術群いずれにおいても有意に高い竦み時間比 (%) となった。この結果からNstn KOすなわち骨格筋量の増大が術後認知機能障害予防に一定の効果を有する可能性を示唆している。今後十分な個体数以って再検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
科研費採択決定年度がCOVIDパンデミックにあたり、当初必要としていた薬品調達が困難となり、ノックアウトマウス作成へと移行した。作成にあたり、外注先でも業務が一時中断されており、手配までかなりの時間を要し、実験の遅れが生じた。ノックアウトマウス入手後は交配を重ね、必要個体の確保が完了し、比較的順調に実験が進行している。今年度中には必要なデータが集まるものと見込んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
現状のまま実験を行い、十分な個体数での実験データを集める。予期せぬ問題が生じた際に実験個体が不足しないよう余裕をもった個体数を確保する。 本研究の実験データを来年度日本麻酔科学会で報告する予定である。
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