2020 Fiscal Year Research-status Report
Quantative and qualitative evaluation of compensatory increases in postoperative residual lung
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20K17823
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
中平 淳子 大阪医科大学, 医学部, 講師 (30465603)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 肺手術患者 / 肺容量 / CT解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究1】肺葉切除術を施行された患者において、CT画像による術前、術1年後の画像をSynapse VINCENTで再構築する。肺切除後に生じる残存肺の代償性膨張における、正常部分と気腫性病変の肺容量の変化(量的変化)を調べる。また、クラスター解析を用いて気腫性病変の形態学的特徴の変化(質的変化)を解明する。残存肺の代償性膨張における気腫性病変の量的・質的変化を検討する後方視的観察研究である。新型コロナウイルス感染症に対する対応、診療のため、業務負担が生じ、研究に当てる予定のエフォートで研究実施ができなかった。また、肺解析に使用するコンピュータの使用についても新型コロナウイルス感染症の感染予防の観点から、予定通りに使用することができなかった。2020年度内に研究データを収集し、結果をまとめて分析する予定であったが、現在、患者データの収集と肺解析の実施に遅れを生じている。
【研究2】肺葉切除術・部分切除術の患者において、術前、6か月後、術1年後のCT画像を再構築し、残存肺の代償性膨張の過程における気腫性病変の量的・質的変化と、術1年後の呼吸機能の関連を調査する前向き観察研究である。新型コロナウイルス感染症対策のため、当院での呼吸機能検査が一時的に停止されていたこと、現在も極力制限されていることから、研究対象となる患者の術後の呼吸機能検査が実施されない可能性がある。したがって、本研究を中止せざるを得なかった。呼吸機能検査再開に伴い、速やかに研究を開始する予定である。研究期間の延長を視野に入れている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究課題には、1)後方視的観察研究、2)前方視的観察研究の2つを含んでいる。現在1)の後方視的研究に該当する患者の情報を収集しているが、遅延している。その理由は、2020年4月以降、通常業務に加えて、新型コロナウイルス感染症に対する対応を行っていること、また、新型コロナウイルス感染症患者への診療に従事する時期があり、当初予定していたエフォート割合で研究を実施することが不可能だったことである。また、2)の研究では、院内の新型コロナウイルス感染症に対する対応策として、呼吸機能検査に制限があるため、研究で実施予定であった呼吸機能検査が遂行できないと考えられた。したがって、2)については研究実施を断念せざるを得ない可能性がある。
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Strategy for Future Research Activity |
研究1)の後方視的観察研究の実施は可能であり、遅れを生じているため、研究期間の延長を考えている。研究2)については、現在、術前の呼吸機能検査は可能であるが、術後経過途中の呼吸機能検査の実施は控えられているため、研究実施の目処が立っていない。検査が完全再開すれば研究を開始する。
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Causes of Carryover |
データの収集に遅れを生じており、助成金の使用計画に変更が生じている。次年度にデータの保管や英文校正と論文投稿のために、助成金を使用する。
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