2021 Fiscal Year Research-status Report
誘導ヒトシュワン様細胞移植を用いた難治性神経障害性痛に対する根治的治療法の開発
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20K17826
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
村上 徹 東北大学, 大学病院, 助教 (90756248)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | シュワン様細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目標は難治性の末梢性神経障害性痛に対する細胞移植治療法の開発である。昨年度までの研究で、以前開発した神経障害性痛の動物モデルである坐骨神経圧迫損傷モデルラットを作成し無作為に3群に分け、それぞれヒト線維芽細胞から誘導した誘導シュワン細胞、ラットシュワン細胞、細胞移植を行わない群とし、行動評価(von frey試験およびHargreaves試験)及び免疫組織学的評価を行った。坐骨神経圧迫損傷を受けたすべてのラッ トは1~2週間後に機械的アロディニア及び熱性痛覚過敏を認めたが、誘導シュワン細胞およびラットシュワン細胞を投与した群では、細胞移植を行わなかった 群と比較し、損傷6週間後にいずれも改善傾向であった。現在のところ個体数が少ないため統計学的評価はできていない。 今後の研究としては投与した細胞がどこに生着し、どのようなマーカーを発現しているかを検討する必要がある。そのためには投与細胞を蛍光タンパクでラベルする必要がある。本研究ではレンチウイルスの系を用いて投与細胞にAcGFPを導入する。まず市販より購入したpLVSIN-EF1α-AcGFP1-C1 Vectorを大腸菌DH5αにトランスフォーメーションし、大量培養、精製し、実験に使用するプラスミドを調整した。その後293T細胞にパッケージングプラスミドと共にコトランスフェクション、48時間後に回収。その後凍結融解の有無、ポリブレン添加の有無、様々なウイルス液の希釈倍率によりヒト線維芽細胞に感染させ、48時間後に蛍光顕微鏡で観察し、最適な条件を検討した。結果、凍結融解による明らかな力価低下は認められなかった。ポリブレン添加による明らかな細胞障害も求めず、GFP陽性細胞は著明に増加した。ウイルス液:新鮮培地の割合は1:9以上でほぼ100%の細胞でGFP陽性となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
動物実験施設改修によりこれまで同様の実験が困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
行動実験について統計学的解析が可能となるまでは個体数を増やす。免疫組織学的評価において群間の差異が認められていないため、投与する細胞の培養状態に ついて見直す。
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Causes of Carryover |
動物実験施設の状況、COVID-19対応などにより動物実験を進めることができなかったため。次年度は実験施設については整備される予定である。
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