2021 Fiscal Year Research-status Report
A novel strategy for preventing postoperative delirium using indigestible oligosaccharides
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20K17841
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
西原 教晃 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (70836436)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 腸内細菌叢 / 術後せん妄 / 難消化性オリゴ糖 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、難消化性オリゴ糖摂取によって腸内細菌叢を改善し、それに伴う神経炎症制御から術後せん妄の予防効果を示すことである。本研究では難消化性オリゴ糖の一種であるラフィノースをマウスに投与することで術後せん妄の改善を狙っている。術後せん妄は神経炎症の発生によって生じることが知られており、行動学的解析を組み合わせることで術後せん妄の評価が可能となる。難消化性オリゴ糖摂取によって、腸内細菌叢の変化を糞便検体のメタゲノム解析で確認することができた。また、難消化性オリゴ糖摂取したマウスは非摂取群と比べてせん妄様行動が改善傾向にあった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID感染拡大による実験動物搬入や研究活動の制限のため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究環境は正常化したため、研究計画に沿って実験を施行していく。 神経炎症の制御の証明に時間を要しており、免疫学的手法やRT-PCR法による炎症性物質の同定を進め、脳腸相関による行動学的変化の証明を進めていく。
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Causes of Carryover |
研究計画の遅れに伴い、腸内細菌叢の解析が済んでいない糞便検体がある。腸内細菌叢の解析には16SrRNAメタゲノム解析を用い、助成金を使用した上で受託解析を依頼する。また、引き続き脳検体における炎症性マーカーの解析も行っていくため、ウェスタンブロッティングやRT-PCRに必要な物品も適宜補充しながら研究を進めていく。
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