2021 Fiscal Year Research-status Report
敗血症DICにおける神経因性ペプチドを介した病態制御と治療応用
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20K17855
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
末金 彰 宮崎大学, 医学部, 研究員 (40856382)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 敗血症 |
Outline of Annual Research Achievements |
敗血症は感染に対する免疫反応の制御不全と定義され、急性の多臓器不全を引き起こす。毎年数百万人が罹患し、死亡のリスクも高い。救急領域においては下部消化管穿孔症による敗血症を多数診療するがDIC (Disseminated Intravascular Coagulation)は敗血症に効率に合併し、予後を著明に悪化させる。このため敗血症に引続くDICの病態解明と新規治療法的の開発は重要な課題である。敗血症によって引き起こされる全身炎症や疼痛は、浸潤受容体を介して感覚神経の活性化を引き起こすが免疫系を含めた敗血症の病態、DICの病態への影響は解明されていない。このことから本研究では敗血症によって誘導される浸潤受容体を介した感覚神経の活性化による敗血症とDICにおける作用を明らかにし治療標的としての応用可能性を検討することを目標とする。前年度、マウスを用いて、リポポリサッカライド(LPS)を投与することで敗血症性ショックに引き続いてDICを引きを越す疾患モデルを作成した。本年度はマウスモデルを持ちて阻害剤の影響を検討する予定であった。しかし同年度、海外グループより同様のLPS投与モデル、盲腸結紮穿孔(Cecum ligation puncture: CLP)による敗血症、DICモデル(CLPモデル)にを用いた神経因性ペプチドの阻害薬による予後改善の報告があったためその報告を受けて若干のモデルの変更の検討が必要となった。また前述の報告とは使用する阻害薬の種類も異なることから人細胞における安全性の確認等の予備実験を行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
海外からの報告により動物モデルの変更を検討する必要が出たためと、新型コロナウイルスの国内での流行の影響のため研究計画が遅延したため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は動物モデルの再検討を行い、DICとの関連に重点を置いた解析を予定している。海外研究室からの報告により研究のインパクトは低下することが予想されるがより臨床に近いモデルや発展的なモデルを検討することを目標として研究を行う。
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Causes of Carryover |
海外研究室からの報告によりマウスモデルなど研究計画に若干の変更が必要になり、また新型コロナウイルス流行により研究計画が遅延したことにより差異が生じた。
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