2020 Fiscal Year Research-status Report
第一次爆傷による単独軽症頭部外傷によって局所および全身に惹起される反応
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20K17864
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
戸上 由貴 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (50866936)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 衝撃波 / 軽症頭部外傷 / 高次脳機能障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
衝撃波によるmild traumatic brain injury(mTBI)モデルの作成を行った。 過去の研究により、同様のモデルにおいてMRIでの拡散強調画像において3日および2週間で海馬周囲に信号変化を認め、免疫組織化学検査(Iba1、NeuN、GFAP)ではMRIで認められた所見の領域と一致してそれぞれに有意な変化を認めた。 過去の研究と同様のモデルを作成していることを確かめるため、頭部単独に衝撃波を作用させると一過性に体重低下を引き起こすことを確認した。しかし、個体により大きくばらつきを認めた。強制水泳試験、Y字迷路試験による高次脳機能障害の評価では、過去の報告と同様に認知機能障害を認めた。3日後、2週間後、6週間後において血清と髄液を採取しサイトカイン(IL-6、TNFα)を測定した。血清ではいずれのタイミングにおいてもIL-6、TNFαの上昇は見られなかった。髄液では、2週間後にIL-6が上昇している個体もみられた。6週間後にはコントロール群と比較して変わりないレベルとなっていた。 ただし、個体による差が大きいためまずは衝撃波のばらつきを小さくする必要があると考えられた。 衝撃波発生装置を作成後の経年劣化による消耗もみられたため、衝撃波発生装置の消耗品を新調し、空気圧のバルブチェック行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言のため研究活動が出来ない期間があったため。
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Strategy for Future Research Activity |
衝撃波のばらつきを小さくするために、衝撃波の測定を行いながら実験を行う方針とする。
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Causes of Carryover |
消耗品購入における消費税端数のため、次年度に使用します。
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Research Products
(1 results)