2021 Fiscal Year Research-status Report
敗血症に対する迷走神経刺激による臓器保護効果の解析と臨床応用に向けた検討
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20K17872
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
大井 真里奈 北里大学, 医学部, 助教 (50866118)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 敗血症 / 迷走神経刺激 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はビーグル犬を使用した動物実験により、敗血症に対する迷走神経刺激による臓器保護効果の解析と臨床応用について明らかにすることを目的とした。 本年度は研究計画に則りビーグル犬を用いた動物実験を実施した。現在までにcontrol群4頭、VNS群4頭、iVNS群2頭の計10頭で実験を行い、データ処理を完了している。本実験によりcontrol群と比較し、VNS群ではSOFA scoreが低下し敗血症における多臓器不全は少ないことが実証されている。また、総輸液量やノルアドレナリン必要量に関してもVNS群で有意に減少する結果となった。今後、iVNS2頭の実験を行いデータを収集、全群での炎症マーカーとSyndecan-1の測定により敗血症における多臓器不全のメカニズム解明とVNSの作用機序について解明する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度は新型コロナウイルス流行により、研究機資材の調達遅れや実験実施ができない状況にあり、実験計画は当初の予定よりやや遅れた。2021年に概ね遅れを取り戻しているため、今後も継続して実験とデータ収集、研究結果の発表を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、iVNS2頭の実験を行いデータを収集、全群での炎症マーカーとSyndecan-1の測定により敗血症における多臓器不全のメカニズム解明とVNSの作用機序について解明する。 上半期までに実験実施とデータ解析を行い、下半期に学会での発表や論文執筆を行う予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの流行状況により実施できなかった実験などがあり、次年度使用額が生じた。 今年度実施予定であった、iVNS群の2頭分の実験を来年度に繰り越して行う予定であり、その実験費用に当該助成金をあてたいと考える。
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