2023 Fiscal Year Research-status Report
Identification of therapeutic target molecules for acute exacerbation of severe interstitial pneumonia and development of novel therapeutic method
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20K17897
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
木田 佳子 広島大学, 医系科学研究科(医), 専門研究員 (00526220)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 間質性肺炎急性増悪 / 急性呼吸不全 / サイトカイン / V-V ECMO |
Outline of Annual Research Achievements |
間質性肺炎急性増悪は,有効な治療法がない致死的疾患である.さらに,間質性肺炎急性増悪 は欧米人に比べ日本人に好発することが明らかになっており,わが 国が率先して取り組むべき疾患と言える.近年,体外式膜型人工肺(VV ECMO)は,急性呼吸促拍症候群(acute respiratory di stress syndrome ARDS)に対する 肺庇護的治療法として本邦でも普及している.ECMO管理を行った間質性肺炎急性増悪患者の剖検肺を用いて我々は現在までにECMO中のサイトカインを測定し 「ECMO 管理中の間質性肺炎急性増悪患者においてRAGEが治療経過やその機序に関連している」との仮説をたて本研究の学術的問いとした. 令和2-4年度については,過去の結果から治療経過や機序に最も関わりが認められたRAGEに注目し,加えてS100A8, S100A9, HMBG1にも着目しELISAを用いて測定を行なった.COVID-19流行に伴い,マスクや手指消毒などの普及もあり,感染がtriggerとなることの多い間質性肺炎急性増悪患者は減少したため症例が十分に集まらなかった.令和5年度についてはCOVID-19流行が落ち着いたために,間質性肺炎急性増悪患者の数は増加傾向となっている.現在はECMO挿入を行わず,コントロール群として非侵襲的人工呼吸器や侵襲的人工呼吸器のみを使用し治療を行なっている間質性肺炎急性増悪患者の症例集積中であり,令和6年度についても引き続き症例を集積し,サイトカイン測定や動物実験へ繋げていく.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19流行の影響があり,症例集積に時間がかかっている.
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度後半から,COVID-19が第5類に移行となり,徐々に症例数としては増えてきているため,引き続き症例集積を行いサイトカイン測定,動物実験へ繋げられるよう努力する.
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Causes of Carryover |
研究進歩状況が遅れているため,研究計画段階で行う予定であったサイトカイン測定や動物実験が十分に行えていないためである.引き続き症例集積と並行して動物実験に繋げられるようにサイトカイン測定を行なっていく予定である.
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