2020 Fiscal Year Research-status Report
A novel machine learning model for predicting the incidence of out-of-hospital cardiac arrest using weather data
Project/Area Number |
20K17914
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
中島 啓裕 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 客員研究員 (50796141)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 機械学習 / 院外心停止 / 気象データ / 予測モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は気象情報を用いて院外心停止発症リスクの予測モデルを開発することを目的としている。研究初年度はウツタイン様式院外心停止データと気象情報データをそれぞれ入手し、データの突合とクリーニングを行った。突合は心停止発症時刻と気象データを一時間単位のデータとして突合した。2005年1月1日~2015年12月31日の期間で心原性院外心停止661052件の症例を用いて解析を行った。個々の症例は年齢情報はあるものの、併存疾患などの因子データはなく、一日当たりの発症数を用いて院外心停止リスクを予測する方針とし解析を進めた。予測モデルの精度は、予報システムに広く使用されている平均絶対誤差(MAE)と平均絶対パーセント誤差(MAPE)を用いた。2005年1月から2013年12月までのデータを訓練データセットとして用いて機械学習で予測モデルを作成し、2014年1月から2015年12月までのデータを試験データセットとして予測精度を評価した。予測モデルとして、気象データのみ使用したモデル、暦データのみを使用したモデルおよび気象と暦データを組み合わせたモデルをそれぞれ作成した。結果、気象と暦データを組み合わせたモデルは訓練データセットにおいてMAE 1.314、MAPE 7.007%と他モデルと比較して最も精度が高く、試験データセットにおいてもMAE 1.547、MAPE 7.788%と非常に高い予測精度を示した。また、心停止発症数予測において強く関連した因子は、気象データでは低い平均気温、日内・日間の大きな気温差であり、暦データでは日曜日、月曜日、祝日、冬季(12月~2月)であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究では、多くの気象因子を用いるためデータ突合と解析に時間がかかると考えられたが、予想していたよりも早く予測モデルが作成できた。本研究はまず、1)日本国内での都道府県単位のでモデル開発を行い、続いて2)米国のデータを用いて解析を進める予定であるが、すでに日本国内のモデルは完成し論文化を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、米国データを用いて予測モデルの精度を確認し、アプリケーションを作成して市民や医療従事者にリスクの高い日の情報を提供して実用化し、院外心停止の発症軽減を目指していく。現在、米国の院外心停止データ使用について着手しており、5月以降に入手できる予定である。
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Causes of Carryover |
Weather Companyより購入予定であった気象データを別経由で入手できたため、予定していた購入費より安価に使用できた。また、コロナウイルス感染症パンデミックにより、参加予定であった国際学会がバーチャル開催に変更となったため旅費が不要となったために、本年の支出額が削減された。現在、本研究を海外データを用いて精度を解析する計画を進めており、これらのデータ入手(米国心停止データおよび米国気象データ)や解析のために使用する予定である。
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[Journal Article] A machine learning model for predicting out-of-hospital cardiac arrests using meteorological and chronological data2021
Author(s)
Takahiro Nakashima, Soshiro Ogata, Teruo Noguchi, Yoshio Tahara, Daisuke Onozuka, Satoshi Kato, Yoshiki Yamagata, Sunao Kojima, Taku Iwami, Tetsuya Sakamoto, Ken Nagao, Hiroshi Nonogi, Satoshi Yasuda, Koji Iihara, Robert W Neumar, and Kunihiro Nishimura
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Journal Title
DOI
Peer Reviewed / Open Access