2020 Fiscal Year Research-status Report
Olig2発現前駆細胞をターゲットにしたびまん性橋膠腫モデルに対する遺伝子治療
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20K17931
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
島津 洋介 岡山大学, 医学部, 客員研究員 (90854084)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | Ad-SGE-REIC / びまん性橋膠腫モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
当初RCAS/Tv-aシステムを用いた脳腫瘍モデル作成を試みていたが、マウスの飼育環境、繁殖の問題があり、脳腫瘍モデルの変更を検討している。当研究室では、ヌードマウス(Balbc nu/nu)にヒト悪性グリオーマ細胞株であるU87ΔEGFRをテント上脳に移植したモデルや免疫正常マウス(C57BL6)にGL261マウス悪性グリオーマ細胞株をテント上脳に移植したモデルを用いていたが、それらのマウスや悪性グリオーマ細胞株を用いて脳幹に定位的に注入したマウス脳腫瘍モデル作成を試みている。まずはそれらのモデルを安定して作成できるよう実験を進めている。Ad-REICの毒性試験に関しては、ヌードマウス(Balbc nu/nu)や免疫正常マウス(C57BL6)の脳幹にAd-REICを投与した。ウイルス投与量は最初2.0x10^7 pfu、次にウイルス量を2.0x10^8 pfuに増量し、マウスの状態を1週間観察。マウスに明らかな変化を認めず、これらの量では毒性はないものと考えられた。今後はびまん性橋膠腫細胞株(ヒト由来あるいはマウス由来)を入手し、まずはこれを用いてxenograft modelを作成し、この脳腫瘍モデルにAd-REICを2.0x10^7 pfuまたは2.0x10^8 pfu注入し、生存期間を観察する予定である。また、RCAS/Tv-aシステムを用いた脳腫瘍モデル作成についても実行可能かどうか引き続き検討を行う予定である。Ad-SGE-REICを用いた実験に関しては、当研究室でAd-SGE-REICとbevacizumabの併用に関する基礎実験を行い、その結果を論文にして、submitしたところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
マウス脳腫瘍モデルの変更に関して、代わりのマウスモデル作成の考案や準備に時間を要した。また、研究協力者の脳腫瘍研究責任者の所属が変更になり、その研究環境設備のため研究が遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
RCAS/Tv-aシステムを用いた脳腫瘍モデル作成についても引き続き検討を行う。当初の令和2年度の計画 であった生存期間延長効果の検討を令和3年度の計画に繰り越す。令和3年度の計画であった1) 生存期間延長効果の検討の続き 2) 組織学的検討 3) 遺伝子学的変化の検討は引き続き進める。
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Causes of Carryover |
令和2年度は、物品費(消耗品費)において、予定額よりも安価に購入ができたために次年度への使用額が生じた。繰越額は物品費(消耗品費)に引き続き充てる予定である。
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Research Products
(6 results)