2021 Fiscal Year Research-status Report
限局性皮質異形成における体細胞変異、コピー数異常検出による遺伝的原因の解明
Project/Area Number |
20K17936
|
Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
藤田 京志 横浜市立大学, 医学部, 助教 (20805113)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 難治性てんかん / 体細胞変異 / 次世代シークエンス / mTOR |
Outline of Annual Research Achievements |
mTORパスウェイに関連した遺伝子の次世代シークエンス解析(ターゲットキャプチャー)のライブラリ作成キットと解析ソフトを変更し、新規症例に加えてこれまでに未解決であった全ての症例も再び解析を行った。その結果、未解決であった症例のうち5例に原因と考えられるバリアントを同定した。初回に実施したキットで検出されなかった原因は症例によって異なっていた。キャプチャーキットのデザインが原因である場合や検出限界付近の低頻度で偶然再解析において検出できた症例、データ中にバリアントが存在しても解析ソフトが検出できていなかった症例も認められた。 ターゲットキャプチャーでは原因が不明であった9症例に対しては脳組織と血液由来DNAのペアサンプルを用いた全エクソーム解析を実施した。高感度な解析を行うため、データの出力を増やしてシークエンシングを行い、SNV, indelに加えてCNV解析も実施し、新たに2名に疾患原因の可能性が考えられるDNAの変化を認めた。 FCDでこれまでに報告のない2遺伝子にそれぞれ1例ずつ疾患原因と考えられるバリアントを検出しており、当該バリアントがmTORパスウェイを活性化するかどうか細胞を用いた機能解析を実施して評価を行っている。これまでに実施した解析結果をまとめ、令和4年度中に論文・学会報告をする予定である。新規症例については継続してターゲットキャプチャーと全エクソーム解析を行っていく。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
mTORパスウェイに関連した遺伝子のターゲットキャプチャーで疾患原因が不明であった症例に全エクソーム解析、CNV解析を実施済である。また、FCDでこれまでに報告のない2遺伝子にバリアントを同定している。
|
Strategy for Future Research Activity |
FCDの新規疾患原因遺伝子と考えられる2遺伝子の機能解析が終了後、論文や学会等で研究成果を報告する。新規症例に対しては随時解析を行う。
|
Causes of Carryover |
令和4年度にmTORパスウェイ関連遺伝子のターゲットキャプチャーを実施するための試薬購入とシークエンシングに使用するため。
|