2020 Fiscal Year Research-status Report
Trial of advanced molecular targeted therapy for refractory medulloblastoma.
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20K17966
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中川 智義 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (60837946)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | medulloblastoma |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度の研究をすすめた。まずは当施設における過去の髄芽腫手術検体を検索するとともに、初年度に得られた手術検体を用いた細胞培養モデル樹立を試みた。その結果、Group4の髄芽腫検体からNeuro-sphereとしての細胞株モデルを樹立することができた。現時点で、細胞株は安定して維持・継代ができている。引き続き、このモデルを使用した詳細な分子学的・遺伝学的解析(細胞株の継代による性質変化が生じるか否かも含めて解析したい)や、PDXモデルへの応用(免疫不全実験動物への細胞株の移植と、vivoでの腫瘍生着確認と薬効確認への応用の可否も含めて解析したい)を進めている。同時に、この細胞株モデルを用いて細胞表面マーカーを検索し、これに基づいた解析も行うことを予定している。ただ、当初予定してた他患者や過去患者の検体を用いた分子遺伝学的解析については、新型コロナウイルス感染症の世界的蔓延に伴いDNR解析やRNA解析に用いる研究試薬や研究資材、また、一般的な研究室で使用する用品類においても、調達に遅延が発生している。これに伴い、これら過去検体の解析は予定からやや遅れている。次年度にはこれらを含めて更なる解析を進める予定である。細胞株の更なる樹立と、PDXモデルの樹立および在来薬剤・新規薬剤の薬効判定モデルへの応用を次の目標としている。研究成果については次年度以降に論文や学会発表等において公表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
細胞モデル作成は順調に進んでいる。次年度にはさらなる解析を進めるとともに、他患者および過去患者の検体を用いた解析を進める予定であるが、新型コロナウイルス感染症の世界的蔓延に伴いDNRやRNA解析に用いる研究資材はじめ各種資材の調達に遅延が発生している。そのため、これら過去検体の解析は予定からやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
予定通りに研究を推進する予定である。引き続き、予定通り、前項に述べた内容で、樹立モデル及び過去検体を用いて詳細な分子学的・遺伝学的解析や、PDXモデルへの応用を進める。
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Causes of Carryover |
世界的な新型コロナウイルス感染症蔓延にともない、この研究のみならず全般的に研究室で使用する備品や研究試薬・研究資材の納入に遅延が生じている。動物実験施設も緊急事態宣言発令に伴い一時的に閉鎖された。これらの事情もあって、次年度繰り越し使用額が発生している。引き続き当初予定に沿って研究を推進していく。
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