2022 Fiscal Year Annual Research Report
膠芽腫に対するPD-1抗体とCOX-2阻害薬併用効果の作用機序解明
Project/Area Number |
20K17971
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
山口 泉 徳島大学, 病院, 特任助教 (70780005)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | PD-L1 / FKBP5 |
Outline of Annual Research Achievements |
Primary GBM (glioblastoma) cellであるTGB-00に対してもcelecoxibを投与することで、マウスglioma stem cell(GSC)と同様に、FKBP5を介したPD-L1の蛋白発現制御がなされるか評価することとした。TGB-00に対して、「①Celecoxib(20μMを24時間毎に3回投与)」あるいは「② 溶媒を24時間毎に3回培地に添加」の2群に分けて細胞を回収し、FKBP5、及びPD-L1の蛋白発現をwestern blotで比較した。GSCと同様にCelecoxib投与群においてFKBP5、及びPD-L1の有意な蛋白発現低下とともに、細胞増殖抑制効果を認めた。これらからもCelecoxibによるFKBP5を介したPD-L1の蛋白発現制御がprimary GBM cellにおいても示唆された。 CelecoxibによるFKBP5を介したPD-L1発現制御、及び抗PD-1抗体との併用効果をグリオーマモデルマウスで検証することとした。グリオーマモデルマウスを①Vehicle control (VC)群、②Celecoxib投与群、③抗PD-1抗体単独投与群、④celecoxibと抗PD-1抗体併用群の4群に分けて生存期間評価を行い、また14日目にsacrificeしてWesten blot及び免疫組織染色を行った。Celecoxib投与群は、wetstern blot及び免疫組織染色でVC群に比べて、FKBP5、PD-L1の蛋白発現低下を認めた。またcelecoxibと抗PD-1抗体併用群は有意な生存期間延長効果が確認された。CelecoxibによるFKBP5を介したPD-L1の発現制御が、グリオーマモデルマウスにおける抗腫瘍効果増強に寄与している可能性が示唆された。
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