2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K17976
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
東島 威史 横浜市立大学, 医学研究科, 共同研究員 (90869190)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | LOTUSラット / てんかん |
Outline of Annual Research Achievements |
研究計画としては、既存の遺伝子改変ラットを使用し、てんかんへの反応性を検討する計画であった。しかし遺伝子改変ラットは生殖能力が非常に低く、交配が困難であり、遺伝子改変ラットの使用が不可能となった。そこで、このラットと同様の作用を示すラットを作成するため、様々な試みを行っている。予定していた遺伝子改変ラットはLateral olfactory tract usher substance (LOTUS)と呼ばれるタンパクを過剰生産する様に遺伝子を改変したラットである。このLOTUSはNogo受容体1に結合し、その作用を阻害する。Nogo受容体1は神経の過剰な成長を阻害して調節を行う機能を持っており、この作用を阻害することで、神経の再生を促すことが出来る。この作用がてんかんに対して保護的に作用するかどうかを検証するのが、今回の実験の目的であった。その目的に沿うため、Nogo受容体を阻害するNEP1-40というタンパクを購入し、LOTUSのモデルラットを作成する様に再計画した。その準備段階として、NEP1-40の投与方法などを検討している。このタンパクは脳血液関門を通過せず、皮下投与をしても中枢神経にうまく移行しない。そこで髄腔内投与を行うが、どの程度随腔に移行出来ているかの評価が必要である。実験はNogo受容体1の染色交代を購入し、コントロールのラット脳スライス標本を作成し、Nogo受容体の染色を行い、評価方法の確立を目指している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
目的としていたLOTUS過剰発現ラットが交配できず、世代を継続出来ず、実験で使用出来なくなった。 そのため、新たにモデル動物の作成を目指し、LOTUS過剰発現ラットと同等の作用を持ち、安価に作成可能な方法の確立を目指しているが、再現性、評価の正当性の確保が困難である。
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Strategy for Future Research Activity |
脳スライスの評価方法を安定させる必要がある。 現在Nogo受容体1交代を購入し、蛍光染色を試みているが、再現性に乏しい。 この評価を正確に行えるように工夫し、その後脳室内投与主義を確立させる。
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Causes of Carryover |
使用する実験動物が交配できずに存続できなくなったため、新たにモデル動物の作成を目指し、マウスや抗体の購入費にあてる計画である。
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