2021 Fiscal Year Research-status Report
慢性頚髄圧迫モデルラットの脊髄症状進行に対する電子タバコエアロゾルの影響
Project/Area Number |
20K18037
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
玉井 孝司 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 病院講師 (30711824)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 慢性頚髄圧迫モデルラット / 加熱式タバコ / 燃焼式タバコ |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は燃焼式タバコ喫煙を行う頚椎症性脊髄症患者に対して電子タバコへの切り替えを提唱することは頚髄症増悪を軽減する可能性があるのではないか、と仮説 を立てた。本研究の目的は慢性頚髄圧迫モデルラットに対して電子タバコのエアロゾル抽出液を投与し、燃焼式タバコ煙喫煙再現群、及び非喫煙群と比較し頚髄 症の進行を検証することである。 電子・燃焼式タバコ 煙抽出液の作成については当教室にて既に確立されている。 研究者は最初に慢性頚髄圧迫モデルラットを作成するためには第5頸椎椎弓切を切除し、第4頚椎椎弓下へ吸水膨張性ポリマーを挿入するモデルを確立する必要が ある。Wister ratの椎弓切除・黄色靭帯の剥離は行うことが可能となった。 しかし、過去の研究で最も汎用されている吸水膨張性ポリマー(Aquaprene Dx)が製 造中止となっため、他の材料への変更する必要が生じ、M社の酸化セルロースを含有するパッキング材、I社及びO社の水膨張性ゴムを使用したがうまく機能せず、頚髄圧迫モデルの確立は困難であった。 緩徐にバルーンを拡張して頚髄圧迫を再現するモデル、科学的脱髄モデルであるカプリゾンを用いた脳梁部の脱髄モデルなども手技的に困難であり、まずは軽微な脊髄損傷を生じさせたモデルを作成し、腹腔内に生理食塩水、電子・燃焼式タバコ煙抽出液を与え、運動評価・組織学的評価を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまでに慢性頚髄圧迫モデルラット作成のために多くの研究で使用されており、本研究でも使用予定であった頚髄を圧迫する吸水膨張性ポリマーである Aquaprene Dx (Sanyo Chemical Industries, Kyoto, Japan)が製造中止となったため、他の材料への変更を余儀なくされたが、他の材料での慢性頚髄圧迫モデルラット作成が困難であったため。
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Strategy for Future Research Activity |
軽微な脊髄損傷を生じさせたモデルを作成を確立し、腹腔内に生理食塩水、電子・燃焼式タバコ煙抽出液を与え、運動評価・組織学的評価を行う。
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Causes of Carryover |
モデル作成に苦慮しているため、実験計画自体が遅れている。そのため、前年度に行う予定だった研究(モデルの評価など)を行うための予算を今年度に繰り越したため。
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