2021 Fiscal Year Research-status Report
新規治療開発を目指した肉腫由来オルガノイドパネルの構築
Project/Area Number |
20K18048
|
Research Institution | Osaka International Cancer Institute |
Principal Investigator |
若松 透 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, 整形外科副部長 (90833476)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 肉腫 / オルガノイド |
Outline of Annual Research Achievements |
肉腫オルガノイドパネルの構築を目指して、約50以上の肉腫臨床サンプルを用いてオルガノイド株樹立を試みている。試行錯誤の結果、従来のマトリゲル法よりもair-liquid interface法の方が明らかに肉腫細胞の増殖が確認できた。さらに培地はいくつか検討した結果、前立腺癌のオルガノイド培養に用いる組成が肉腫に適しているようであった。またコスト面からも適しているものと判断し採用した。 肉腫オルガノイド株を樹立するにあたりin vitroで培養後、NSGマウスに移植し腫瘍形成を確認し、そこから再度オルガノイド培養しNSGに再移植して生着したものを樹立と定義した。 上記、定義で現段階で類上皮肉腫が2株、脂肪肉腫が3株、未分化多形肉腫が1株、悪性骨巨細胞腫が1株樹立できた。現在類上皮肉腫の2株について論文報告しており査読中である。また他の樹立したものについても1年以内の論文報告を予定している。 また複数の株が揃ったものについては遺伝的解析や薬剤実験など順次行っていく予定で、すでに類上皮肉腫株を用いて実験系の確立を行なっている。さらに継続的に肉腫サンプルからの新規肉腫オルガノイド株の樹立も進めていき、肉腫オルガノイドパネルの構築を進めていく。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初は培養がうまくいかず進捗状況は遅れていたが、現在はある程度樹立法が確立し安定して培養を行えるようになっている。さらに実際にマウスでの腫瘍形成もいくつか確認できている。しかしマウスの腫瘍形成の確立がもう少し上昇するようにコラーゲンスポンジなど使用し確率の向上を進めていく。
|
Strategy for Future Research Activity |
複数の株が揃ったものについては遺伝的解析や薬剤実験など順次行っていく予定で、すでに類上皮肉腫株を用いて実験系の確立を行なっている。さらに継続的に肉腫サンプルからの新規肉腫オルガノイド株の樹立も進めていき、肉腫オルガノイドパネルの構築を進めていく。また肉腫オルガノイド株の樹立確率の向上のためにコラーゲンスポンジなど使用し、マウスでの腫瘍形成の確率の向上を進めていく。
|
Causes of Carryover |
コロナウィルスの流行により国内外への学会参加ができず、その分の差額が生じている。次年度は2-3報の論文報告を予定しており、それに関する試薬や英文校正、論文投稿費用などに使用する予定である。
|