2022 Fiscal Year Annual Research Report
新規治療開発を目指した肉腫由来オルガノイドパネルの構築
Project/Area Number |
20K18048
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Research Institution | Osaka International Cancer Institute |
Principal Investigator |
若松 透 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, 整形外科 副部長 (90833476)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 肉腫 / オルガノイド |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度研究成果; 肉腫オルガノイドの培養法やマウスへの移植方の改善、効率化を試みた。コラーゲン中で培養するが継代時はコラーゲンを溶解せず細かく刻み、再度コラーゲン中に包埋して培養でき、継代時のオルガノイド生存率が向上した。マウスへの移植は上記の通り細かく刻んだ状態でマトリゲルと混ぜた状態で移植し約30-40%程度の移植成功率に上昇した。上記方法で肉腫オルガノイドの樹立を継続し、およそ20株程度を樹立することができた。その中で類上皮肉腫2株について論文報告した。また悪性骨巨細胞腫について論文投稿中で、脂肪肉腫6株についても2023年度中に論文投稿予定である。 研究期間全体の成果; 開始当初は肉腫オルガノイドの培養法について試行錯誤しながらであり樹立効率が上昇しなかったが、ALI法を用いコラーゲン中で培養する方法を採用した2-3年目に一定の効率で樹立可能な状態となった。しかしながら骨発生の腫瘍はまだまだ効率が悪く、一旦腫瘍形成したオルガノイドの継代や維持をどうするかが今後の課題である。コラーゲン中での培養であるため、オルガノイド増殖や薬効実験をスケールダウンして行うために実験方法の確立を行った。現在は24well plateで培養し、MTTアッセイやCellTiterGlomなど化学発光で計測する方法で感度良く計測可能になっている。しかしまだ解析や報告できていないオルガノイド株も多く、順次解析し論文報告する。また有用なバイオリソースとして活用できるように体制を整備していきたい。
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