2021 Fiscal Year Research-status Report
軟骨再生での間葉系幹細胞の増殖機序の解明と増殖を制御する関節内完結型治療法の発案
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20K18055
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
日山 鐘浩 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (90815789)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 間葉系幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
マウスの半月板切除モデルで滑膜内の間葉系幹細胞の増殖に引きつづき、半月板が再生されること利用して、生体内で間葉系幹細胞を増殖させ、半月板や軟骨の再生能を増強させる関節内完結型新規治療のための基礎的データとなる研究を行った。 関節炎を誘発する8週齢のオスのウィスターラットモデルに分裂細胞内に取り込まれる、2つの異なる人工ヌクレオシド類似体で標識しました。1、2日目にクロロデオキシウリジン(CldU、0.3mg / 30 micro l)、3、4日目にヨードデオキシウリジン(IdU、0.3mg / 30 micro l)を関節内に連日注入することにより細胞分裂の活発な細胞群の位置を同定した。細胞分裂過剰群は関節炎早期に関節表層に存在し、ついで分裂とともに深層に分裂細胞の拡がりを認めた。これは、滑膜過形成を維持するための細胞の起源が滑膜の表層であり、組織分裂によりを下層広がる事が中心であることを示唆している。CldUとIdUを関節炎を誘発の1日前に注入した研究では、免疫蛍光染色組織で両方のヌクレオシド類似体が検出されなかった。よって注入後1日でCldUとIdUが効果減弱することを確認しました。 関節炎を誘発するマウスモデルを使用して、滑膜由来間葉系幹細胞時系列的に収集し、シングルセルRNAシークエンスを施行した。その後バイオインフォマティクスアプローチにより、4っつの異なる分化経路を見出した。 さらに、4っつの異なる分化経路内での遺伝子発現を比較することにより分化経路特異的発現上昇遺伝子を同定した。さらにその遺伝子の発現上昇の確認として、再度、関節炎を誘発するマウスモデルを作成し、膝蓋下脂肪体からRNAを抽出し、全体での遺伝子発現パターンをqPCRにて特定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね順調に進展している。 関節内分裂細胞の局在の検討は予定通り進んだ。 バイオインフォマティクス研究も概ね予定通り進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度はバイオインフォマティクス研究にて特定される発現上昇遺伝子に関して、関節内動態を明らかにする実験を当初の予定通り行う。
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Causes of Carryover |
コロナ感染症拡大の影響で一部自粛した研究があり次年度使用額が生じた、当該研究は次年度予定しており、次年度使用額として計上した。
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Research Products
(1 results)