2022 Fiscal Year Research-status Report
皮膚創傷治癒におけるTRPA1カチオンチャネルと一酸化窒素の役割と相互作用
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20K18071
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
村田 鎮優 和歌山県立医科大学, 医学部, 学内助教 (90838294)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 創傷治癒 |
Outline of Annual Research Achievements |
創傷治癒は様々な疾患において重要なプロセスであり、その根本的なメカニズムを解明することは治療戦略の開発に不可欠である。我々は、transient receptor potential ankyrin 1(TRPA1)の欠損が、マウスの皮膚創傷治癒過程に影響を与えるかどうかを検討した。筋線維芽細胞やマクロファージによる肉芽組織の形成、再上皮化、関連する遺伝子発現を評価した。創傷モデルの確立には、TRPA1-null(KO)および野生型(WT)のC57BL/6マウスを使用した。全身麻酔下でマウス背部皮膚に2個の円形全層切除創(直径5.0 mm)を作製した。一定時間経過後、肉眼観察、組織学、免疫組織化学、リアルタイム逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)を用いて治癒の過程を評価した。TRPA1の欠損は、マウスの皮膚創傷治癒過程における肉芽組織の形成と再上皮化を遅らせることがわかった。詳細な解析の結果、TRPA1の欠損は、筋線維芽細胞の出現、マクロファージの浸潤、αSMA、F4/80、Col-1α2のmRNA発現を抑制していることが分かった。これらの結果から、TRPA1がマウスの皮膚創傷治癒に必要であることが示された。TRPA1の欠損は、マクロファージの浸潤とそれに続く線維組織の形成を遅らせ、線維芽細胞の線維化挙動をさらに損なう可能性がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の進捗は、概ね順調に進展している。一方で、国際学会等での発表に関しては、COVID-19の影響もあり、予定していたよりも実施できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
上記の研究成果に関して、国内外で、活発に発表する予定である。
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Causes of Carryover |
研究自体は、概ね計画通りに進んでいるが、COVID-19により、国内外での発表が予定よりも実施できていないため。
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Research Products
(1 results)