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2020 Fiscal Year Research-status Report

半月板損傷への滑膜と濃厚血小板血漿の効果-変形性関節症予防のための早期治療介入-

Research Project

Project/Area Number 20K18076
Research InstitutionToho University

Principal Investigator

赤津 頼一  東邦大学, 医学部, 講師 (20795190)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords半月板 / 半月板損傷 / 多血小板血漿 / 滑膜
Outline of Annual Research Achievements

これまで修復困難な半月板損傷に対しては血餅移植が多く行われてきたが、修復は完全ではなく、早期に再断裂を来す症例があり、課題が残されている。滑膜 には幹細胞が豊富に含まれており、増殖能や分化能が高いこと、またPRPには豊富な成長因子が含まれていることから、両者を損傷部に注入することで修復困難 な半月板損傷の修復が可能になると期待される。さらに、器官培養系を用いてその修復機序を解明することは、現在、切除か縫合しかない半月板損傷治療に新た な治療法開発のための研究基盤を確立することになる。 また現在、半月板損傷はMRIで診断されているが、MRIは高額、早急な検査が困難、体内金属の問題など、全ての患者に適応とはならない。一方、超音波検査は より安価、かつ早急に施行可能であり、健側とも容易に比較が可能など、利点が多い。代表者の最終的な目標は、半月板損傷を超音波で迅速に診断し、修復困難 な損傷の場合、患者由来の滑膜やPRPを損傷部に投与することで修復を促進し、膝OAへの進行を予防する半月板損傷の新たな治療体系を確立することである。 そこで膝OAの原因である修復困難な半月板損傷に対する治療体系基盤の確立とその修復メカニズムの解明が必要である。半月板損傷モデルを作成し、滑膜や PRPによる治療の効果判定を肉眼的、組織学的に行う。また分子レベルでの修復メカニズムの解明のために、定量的PCR法で遺伝子レベル、ウェスタンブロット法 でタンパクレベルの発現解析を行い、修復過程のどの時期にどの分子の発現が増加または減少するのかを調べる計画である。 2020年度は治療効果判定のために、処置した半月板の面積を Image J で計測して、治療前と比較し、更に組織学的判定をトルイジン・ブルー染色と免疫組織 染色(collagen-I, -II)で行っている。検体数を増やしている最中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

2020年度は膝OAと膝骨壊死症の診断にて当院でTKAを施行する患者の大半が高齢者や関節リウマチ患者であり、本研究の対象となり得る50~70歳の検体が不足している。そこで、2021年度も対象者には積極的にインフォームドコンセントを行い、検体を集める予定である。

Strategy for Future Research Activity

対象を集め、検体を採取し、以下の通り実験を遂行する。
1. 治療効果判定のために、半月板の面積を Image J で計測して、治療前と比較する。
2. 組織学的判定をトルイジン・ブルー染色と免疫組織染色(collagen-I, -II)で行う。
修復が確認できた後、修復部の遺伝子解析やタンパク発現を解析する。

Causes of Carryover

2020年度は膝OAと膝骨壊死症の診断にて当院でTKAを施行する患者の大半が高齢者や関節リウマチ患者であり、本研究の対象となり得る50~70歳の検体が不足している。そこで、次年度は検体数を増やし、組織学的診断、遺伝子解析やタンパク発現の解析を施行する予定である。そのために、次年度助成金に2020年度未使用額812450円を加え、検体の作製、培養や病理作製、PCR、ウェスタンブロットを行う予定である。

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Published: 2021-12-27  

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