2021 Fiscal Year Research-status Report
外反母趾の病態と新たな治療法確立のための第1TMT関節の解剖学的研究
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20K18077
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
軽辺 朋子 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教 (50806221)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 医学研究 / 外反母趾 / 解剖学的検討 / 病態解明 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度までに14体26足の第1TMT関節の解剖を行った。昨年度までは関節面の形状と外観を同時に評価していたが、献体数が増えたことでこの分類では評価できないことが分かってきた。解剖学的検討において先行研究にあるような肉眼的観察の評価では、軟骨面の形態のみの評価や分類しかできないのではないかと考えており、次回の解剖では三次元的評価も追加して行う予定である。 また、過去の当科での解剖学的研究を見直す中で第1TMT関節のうち、楔状骨面の評価のみが可能であった。この結果によると楔状骨面の形状は4つに分類でき、男女間に差があった。 これらのことから、今後さらに献体数を増やして検討を行うことで第1TMT関節の関節面を分類することができ、楔状骨面同様に中足骨面にも男女差が見られれば、外反母趾の原因となっている可能性も考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
臨床業務と平行して行っており、当初の予定の献体数には達していないが、本研究を踏まえて過去の研究を見直すことで得られる知見は多い。また、今年度までの研究で、今後着目すべき点が確立されてきており、その点では順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは献体数を増やし、肉眼的に軟骨面の形態を評価する。さらに三次元的評価ツールを用いて関節面の形態を評価する。これまでは第1中足骨面のみを評価していたが、今後は楔状骨面も含めて評価する。これらを臨床に応用するために、実際の外反母趾患者の術中所見やCT画像を用いて第1TMT関節の形態を評価する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍で多くの学会がweb開催となっており、当初予定していた学会への旅費がかからなかったためと考える。次年度は旅費の他、三次元評価のデバイスとして有用なものがあれば購入を検討したい。また解剖の物品の購入や論文校正にも使用する可能性がある。
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Research Products
(2 results)