2022 Fiscal Year Annual Research Report
去勢抵抗性前立腺癌の治療効果を予測する糖鎖関連cfDNAマーカーの開発
Project/Area Number |
20K18107
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
濱野 逸人 弘前大学, 医学研究科, 客員研究員 (40868064)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 前立腺癌 / バイオマーカー / 去勢抵抗性 |
Outline of Annual Research Achievements |
去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)は予後不良であり、かつその病勢を測るバイオマーカーが確立されていない。CRPCの予後・治療効果を正確に反映するバイオマーカーの開発が急務である。CRPCでは腫瘍細胞のHeterogeneityが高く、一部病巣の生検では得られる情報が限られるため、Cell free DNA(cfDNA)の有用性が注目されている。我々はこれまで、各泌尿器科癌における糖鎖の解析を行い、新規バイオマーカーの開発を発表してきた。本研究では、この基盤を活用し、CRPCにおけるcfDNAを抽出し、去勢抵抗性獲得に関与しているアンドロゲン受容体遺伝子増幅(AR-amp)に加えGCNT2、β4GALNT4、C2GNT1といった糖転移酵素の発現、更にはPTENやTP53変異を定量的に解析することで、CRPCの去勢抵抗性獲得に関わる新規バイオマーカーを検討した。 前立腺肥大症10例、限局性前立腺癌患者57例、ホルモン療法中の非CRPC患者97名、CRPC患者97名からcfDNAを抽出した。抽出されたcfDNAにおけるcfDNA総量、AR-ampを測定した。さらに、一部の症例ではやPTEN、P53の変異、各糖転移酵素(GCNT2、β4GALNT4、C2GNT1)、神経内分泌癌のマーカーであるMYCN-CNV、AURKA CNV、NCOR2も検討した。 CRPC群と非CRPC群を比較すると、CRPC群でcfDNA総量、AR-ampが有意に増加していた。PTEN、P53の変異は絶対数が少なく、定量測定は困難であった。去勢抵抗性獲得に関連するとされるMYCN、AURKA、NCOR2にも有意な変化はなかった。しかし、CRPC群において糖転移酵素の発現β4GALNT4が有意に低下しており、全生存率が不良であった。糖転移酵素の発現量はCRPCの予後因子である可能性が示唆された。
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article] Combination of Muscle Quantity and Quality Is Useful to Assess the Necessity of Surveillance after a 5-Year Cancer-Free Period in Patients Who Undergo Radical Cystectomy: A Multi-Institutional Retrospective Study.2023
Author(s)
Fujita N, Momota M, Horiguchi H, Hamano I, Mikami J, Hatakeyama S, Ito H, Yoneyama T, Hashimoto Y, Nishimura S, Yoshikawa K, Ohyama C.
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Journal Title
Cancers (Basel)
Volume: 15(5)
Pages: 1489-1489
DOI
Peer Reviewed / Open Access