2020 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20K18153
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Research Institution | Kobe Gakuin University |
Principal Investigator |
前倉 孝治 神戸学院大学, 薬学部, 講師 (30806154)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 精子形成 / p-RPS6 |
Outline of Annual Research Achievements |
Rimklb(Ribosomal Modification Protein RimK Like Family Member B)はRimKの哺乳類相同体であり、β-シトリルグルタミン酸(β-CG)を合成する酵素である。Rimklbは新生児期の脳および精巣で高発現していることが分かっていたが生理的な機能は明らかでなかった。 我々はRimklbの29番目のアミノ酸に変異がみられるとマウスにおいて雄性不妊がみられることを明らかにした。Rimklb変異マウスにおいて精子数の減少、運動能低下や精細管の脱落が見られた。またRimklb変異マウスにおいてp-RPS6(ribosomal protein S6)の増加がみられ血液精巣関門(BTB)の崩壊している可能性が示唆された。まとめるとRimklbが何らかの方法でBTBの崩壊と形成を調節し、精子形成に関わっているのではないかと推察された。 次にRimklbのホルモンへの影響を調査するためにRimklb変異マウスにおけるテストステロンおよびエストラジオールの濃度を調査した。結果としてテストステロンに差はみられなかったが、エストラジオールはRimklb変異マウスにおいて増加していた。 これらの結果によりRimklb変異がエストラジオールの増加を引き起こし、血液精巣関門の調節機構を破綻させ、精子形成に影響を及ぼしている可能性が示唆された。
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Research Products
(2 results)