2020 Fiscal Year Research-status Report
人工多能性幹細胞由来樹状細胞のがん局注療法による全身性がん免疫賦活化療法の確立
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20K18155
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
牧野 健一 秋田大学, 医学部附属病院, 助教 (20714330)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | iPS細胞 / 樹状細胞 / 細胞免疫療法 / 局注療法 / 子宮頸癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度は、まずヒトiPS細胞の樹立を目指して研究を行った。ヒト末梢血からCD34陽性の造血幹細胞を磁気活性化細胞選別(MACS)により単離し、これにセンダイウイルスベクターにより山中4因子を遺伝子導入しiPS細胞を樹立し、20クローンをクローニングした。そのうち、増殖速度の早い2クローンについて、センダイウイルスが消失するまで長期に培養した(センダイウイルスベクター未消失ではiPS細胞の分化が妨げられる)。ベクターの消失には予想よりも長期間を要したが、PCR法でベクターの消失を確認できたヒトiPS クローンについては、免疫不全マウス(NSGマウス)の皮下に移植するTeratoma Assayにより奇形種が3胚葉性の奇形種が形成されることを確認し分化全能性を確認した。またマウスOP9細胞と共培養して造血幹細胞を誘導し、こうして得られた造血幹細胞をOP9-DL1細胞とさらに共培養することで樹状細胞の誘導を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
誘導したiPS細胞からのセンダイウイルスベクター消失に予想を大きく上回る時間を要したが、その後のiPS細胞の樹状細胞への分化誘導は概ね順調に推移している。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒトiPS細胞由来樹状細胞を用いて、In vitroで行うiPS-樹状細胞の機能の確認とIn vivoで行うマウスモデルでの子宮頸癌治療モデルでの検定を同時に進めていく。
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Causes of Carryover |
使用差額は次年度分研究費と合わせて消耗品購入に使用予定である。
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