2021 Fiscal Year Annual Research Report
Metabolic analysis of ARID1A-deficient gynecologic cancer
Project/Area Number |
20K18176
|
Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
黒田 高史 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (70869552)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 卵巣明細胞癌 / ARID1A / SLC7A11 / グルタチオン |
Outline of Annual Research Achievements |
卵巣明細胞癌(OCCC)では 50%、卵巣内膜癌(ENOC)では 30%の頻度で ARID1A の劇症型変異が認められている。我々の以前の研究では、ARID1A欠損癌はSLC7A11を低レベルで発現し、グルタチオン代謝経路阻害剤に脆弱であることが明らかにされた。しかし、免疫組織化学染色(IHC)を実施した症例数は限られていた。 本研究では、他の組織型の卵巣がんを含む拡大したOCCC症例において、ARID1AとSLC7A11の発現の相関を検討することを目的とした。卵巣癌患者52例(OCCC30例、ENOC10例、高悪性度漿液性卵巣癌(HGSC)12例)の一次手術検体を解析した。ARID1AとSLC7A11のIHCを行い,染色強度,局在,発現の関連性を評価した。ARID1Aの欠損はOCCCの50%、ENOCの40%、HGSCのゼロにそれぞれ認められた。上皮細胞の核では、ポジティブコントロールとして間質細胞の核と比較して、ARID1Aの欠損が確認された。SLC7A11の欠損は全症例の48%で確認された。ARID1A と SLC7A11 の同時欠損は、OCCC では 15 例中 10 例(67%)、ENOC では 4 例中 1 例(25%)に認め られた。SLC7A11の免疫応答は上皮細胞の細胞膜、細胞質、核で不均一に観察された。 OCCCでは,既報とは異なり,IHCによるARID1AおよびSLC7A11の同時喪失は完全には一致しなかった。しかし、ENOCと比較してOCCCでは一致率が高かった。
|