2020 Fiscal Year Research-status Report
婦人科がんにおけるテロメラーゼ、サバイビンを標的とした血中循環腫瘍細胞の検出
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20K18178
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
高田 笑 金沢医科大学, 医学部, 医員 (30838347)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 血中循環腫瘍細胞 / 婦人科がん / テロメラーゼ / サバイビン |
Outline of Annual Research Achievements |
がんはその進行・進展過程において遺伝学的にも生物学的にも大きくその姿を変容させる。末梢血中腫瘍細胞(circulating tumor cells; CTCs )はその変化を捉え、治療に反映させるためのバイオマーカーとして有望視されている。しかしながらその検出法や解析法は未だに確立されていない。現在、主流である細胞表面抗原に頼った検出方法では環境によって様々に姿を変える癌細胞を捉えきれない可能性がある。本研究ではがん細胞の根源的性質である不死化能を司るテロメラーゼおよびアポトーシス抵抗性に重要なサバイビンの活性化を標的としてCTCsを検出する系を改良し、より簡便かつ安価な手法として標準化を図ると同時に、婦人科癌におけるその臨床的意義を明らかにすることを目標としている。 現在、所属施設の倫理委員会に登録し臨床検体採取を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1。予備実験:ウイルス非依存的CTC検出システム構築のためにhTERTプロモーター下流にβ-integrin膜貫通ドメインと人工タグタンパク質であるHalotagの融合タンパクを発現するようにデザインしたプラスミドを作成し、対象細胞にエレクトロポレーション法で導入した。これによってhTERTプロモーターが活性化されている細胞では細胞膜上にタグ蛋白が発現されるS(Surface Tag-protein expressed in tumor cells: STET)。さらにSurvivinプロモーターを用いたSurvin-STETも作成しhTERT-STETと併用することでテロメラーゼ低発現あるいは陰性細胞にも対応できるように改善を施した。正常血液に培養癌細胞を一定数混入させたCTCモデル検体での癌細胞検出感度は約80%であった。 2.臨床検体での検討:本年度は新型コロナウイルス感染症流行下のため、令和2年度は臨床検体を集めることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
所属機関の倫理委員会の承認のもと、婦人科がん患者、非がん患者を対象に臨床検体でのCTC検出ならびに回収を試みる。 第一の目標はCTCのがんバイオマーカーとしての有用性の検討である。CTC出現の有無、CTCの個数による診断的意義、化学療法感受性ならびに予後との関連を解析する。 第二にはCTCを単離解析することにより婦人科がんの浸潤転移に関わる因子を明らかにすることを目標とする。
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Causes of Carryover |
令和2年度は臨床検体を集めることができなかったため、令和3年度では臨床検体を集め、臨床検体を用いたCTCsの検出を行う。また論文作成のための英文校正料、投稿料も必要になると考えられる。
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