2022 Fiscal Year Annual Research Report
臓器連関に着目した多嚢胞性卵巣症候群の病態解析と新規治療法の開発
Project/Area Number |
20K18217
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大須賀 智子 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (30778296)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 多嚢胞性卵巣症候群 |
Outline of Annual Research Achievements |
PCOSモデルラットならびにモデルマウスを経母体DHT投与により作成した。PCOS様表現型として、性周期の異常や卵巣の多嚢胞化所見を確認した。ラットでは、視床下部と肝臓について、DNAメチル化解析、RNA-seqによる遺伝子発現変動の解析を施行した。プロモーター領域のDNAメチル化変化の解析では、モデルにおいてコントロールに比して高メチル化を示した遺伝子は視床下部で500、肝臓で200、内共通する遺伝子は20であった。低メチル化を示した遺伝子は視床下部で424、肝臓で186、内共通する遺伝子は12であった。RNA-seqにおける発現変動遺伝子数は視床下部で12、肝臓で57、内共通したものは3遺伝子であった。視床下部と肝臓で共通して変化を示した遺伝子では、メチル化変化と発現変動遺伝子との関連は示されなかった。メチル化変化と発現変動を示した遺伝子は、視床下部でVglut1 (高メチル化/発現低下)、Bcmo1 (低メチル化/発現低下)が認められた。肝臓で遺伝子発現変動のみられたアディポカイン・ヘパトカインとしてRBP4が検出され、ELISA (enzyme-linked immunosorbent assay)にて血清濃度の上昇が確認された。マウスモデルの卵子のRNA-seqでは、コントロールに比して発現上昇遺伝子が90、発現低下遺伝子が28であった。パスウェイ解析では、リボソーム関連のパスウェイがenrichされており、tight junctionに関するパスウェイがdown regulateされていた。RBP4はリボソームの活性化との関連も報告されている。また、PCOSモデルマウスの卵子において、リボソームタンパクであるRps21とRpl36の染色増強を確認した。卵子でもプロモーター領域のメチル化解析を行ったが、遺伝子の発現変動との関連は認められなかった。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Upregulated Ribosomal Pathway Impairs Follicle Development in a Polycystic Ovary Syndrome Mouse Model: Differential Gene Expression Analysis of Oocytes2023
Author(s)
Nakanishi N, Osuka S, Kono T, Kobayashi H, Ikeda S, Bayasula B, Sonehara R, Murakami M, Yoshita S, Miyake N, Muraoka A, Kasahara Y, Murase T, Nakamura T, Goto M, Iwase A, Kajiyama H.
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Journal Title
Reprod Sci
Volume: 30
Pages: 1306-1315
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] Unkeito (Wen-jing-tang) Decreases Ovulation Disorder in a Rat Model of Polycystic Ovary Syndrome2023
Author(s)
Satoko Osuka, Sayako Yoshita, Tomofumi Shimizu, Chinami Matsumoto, Tomomi Seki, Natsuki Miyake, Reina Sonehara, Ayako Muraoka,Natsuki Nakanishi,Tomoko Nakamura,Hiroaki Kajiyama
Organizer
SRI 70th Ammual Scientific Meeting
Int'l Joint Research
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