2020 Fiscal Year Research-status Report
TGFβ-SMADを介した胎盤m6A修飾解析による妊娠合併症の病態解明
Project/Area Number |
20K18239
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Research Institution | National Center for Child Health and Development |
Principal Investigator |
谷口 公介 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 周産期病態研究部, 研究員 (90808718)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 胎盤 / N6メチルアデノシン / m6A / RNAメチル化 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒト初代培養cytotrophoblastからsyncytiotrophoblastへの分化過程に置ける, mRNAメチル化修飾(m6A)の機能を詳細に検討している。 網羅的遺伝子発現解析を行い、cytotrophoblastからsyncytiotrophoblastへの分化成功を確認した。さらに、m6A修飾関連遺伝子の遺伝子発現量を確認し、syncytiotrophoblastへの分化過程で、ダイナミックにその発現量が変動していた。 上記m6A修飾関連遺伝子の遺伝子発現変動と、m6A修飾量の挙動に相関を認めた。以上の結果は、cytotrophoblastからsyncytiotrophoblastへの分化に置いて、m6A修飾が重要な役割を果たしている可能性を示唆していた。 また, 初代培養cytotrophoblastに関しては、正常サンプルに加えて、妊娠合併症サンプルも収集を開始し、比較検討を進めている。 同時に、cytotrophoblast stem cellを用いた、syncytiotrophoblast分化誘導実験系を確立した。この実験系は、高効率に分化誘導が可能であった。現在、遺伝子発現、m6A修飾量の検討を行なっているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルスパンデミックによる緊急事態宣言下での研究制限による。
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Strategy for Future Research Activity |
cytotrophoblast stem cellを用いた、分化実験を軸に、m6A修飾の変化、挙動を詳細に解析し、初代培養細胞との結果の比較を行う。 初代培養細胞及び、幹細胞を用いた網羅的m6A解析を行う。 さらに、妊娠合併症を模倣した環境下での分化とm6A修飾の網羅的解析を行う。
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Causes of Carryover |
予定していた実験計画が完了できなかったため、次年度使用額が生じた。 次年度は、次世代シーケンサーを用いた網羅的解析を多数予定しており、主にそれらに使用予定である。
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