2021 Fiscal Year Research-status Report
マウス前庭野の同定と前庭障害後の前庭野の可塑性の評価
Project/Area Number |
20K18244
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
小木 学 新潟大学, 医歯学総合病院, 客員研究員 (70833169)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 大脳前庭野 / マウス / イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒト、サルの前庭入力領域を参考にフラビン蛋白蛍光イメージングを用いて、マウス大脳皮質の前庭野を試みている。ウレタン麻酔したマウス、三種混合麻酔で、マウスの頭部皮膚を局所麻酔後に切除、側頭筋を翻転させ、大脳側頭葉を明視下に置く。ウレタン麻酔マウスはそのまま麻酔下で、三種混合麻酔を用いた場合は、手術を行った後に覚醒させ、頭蓋骨越しに青色励起光を脳表に照射し、脳表より放射される緑色自家蛍光を捉えることで神経活動を測定している。またGCaMP6fを発現させたトランスジェニックマウスも用いることで、さらに強い蛍光強度を捉えることも行っている。 刺激は経外耳道的に鼓室内側壁もしくは外側半規管を直接電気刺激するガルバニック刺激と、同部位を氷による温度刺激を用いている。 現在のところウレタン麻酔下マウスでは明らかな眼振はみられなかったが、覚醒下マウスでは、ガルバニック刺激、温度刺激ともに眼振が確認できたことから、半規管を刺激できていることが確認できた。またガルバニック刺激では刺激の頻度に依存して大脳の神経活動の変化を認め、刺激は低頻度の方が島皮質前方が活動し、高頻度になると聴覚野が活動する傾向があるとが分かった。現在カロリック刺激での研究を継続している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ウレタン麻酔下マウスと、覚醒下マウスでは、眼振の出現に差があり、特にガルバニック刺激では安定して眼振を誘発することが難しい。またガルバニック刺激では刺激の頻度に依存して神経活動の変化を認め、刺激は低頻度の方が島皮質前方が活動し、高頻度になると聴覚野が活動する傾向があるが、安定して検出することはできていない。カロリック刺激も安定してできる方法を研究中である。
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Strategy for Future Research Activity |
ウレタン麻酔が神経活動に与える影響は分かっていないため、覚醒下マウスを中心に研究を進める。最適なガルバニック刺激を探るとともに、温度刺激では氷を用いたものだけでなく、温風を用いた刺激も考慮していく。また一側前庭障害モデルマウスを用いて、反対側刺激による大脳前庭野の反応性の変化を研究する。
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Causes of Carryover |
研究初期では新しいイメージングシステムを他研究者と共同使用するため、イメージング機器を合同で購入した。来年度以降、消耗品を含めた多くの物品や、学会参加、論文執筆に使用する予定である。
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