2022 Fiscal Year Research-status Report
全脳透明化技術CUBICを用いた前庭破壊マウスの皮質活動解析
Project/Area Number |
20K18245
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
甲斐 竜太 新潟大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (50870367)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 前庭代償 / 感覚再重み付け / 一側内耳破壊 / アルサニル酸 / Arc-dVenusマウス / CUBIC |
Outline of Annual Research Achievements |
前庭代償と皮質活動がどのように関与するか調べることをテーマとして研究を行った。前庭障害後に前庭感覚から他感覚系へ依存度が変化し、姿勢の不安定性などが改善する感覚再重み付けのメカニズムについて検討した。内耳破壊方法としては、簡便な方法であるアルサニル酸の鼓室内投与を行った。一側内耳破壊後の前庭機能について、C57BL/6Jマウスを用い、頭部傾斜角度とロータロッド試験の2項目についてbehavior観察を行った。一側内耳破壊後の頭部傾斜は破壊後1日から対照群に比べ有意に大きくなり、10日後まで持続した。ロータロッド試験における落下潜時は破壊後1日から有意に短く、3日まで持続した。一側内耳破壊を施行したArc-dVenusマウスの脳をCUBIC法により全脳イメージ化した。皮質領域ごとにArcシグナル数を計測し、神経活動の指標として分析を行った。一側内耳破壊2日後に内側前頭前野、破壊7日後に内側前頭前野、無顆粒島皮質、一次体性感覚野、一次聴覚野において、対照群よりも有意にArcシグナル数が増加していた。一側前庭障害後の機能回復には、マウスにおいては体性感覚野の活性化が重要な役割を果たすと考えられた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究成果について雑誌掲載された
|
Strategy for Future Research Activity |
研究成果について学会発表等を行っていく
|
Causes of Carryover |
論文執筆に時間を要しアクセプトされるまで当初見込みより遅延した。次年度より研究成果を学会発表していく予定である。
|
Research Products
(2 results)