2020 Fiscal Year Research-status Report
アレルギー性鼻炎とその免疫寛容におけるB7/CD28ファミリーの機能を解明する
Project/Area Number |
20K18248
|
Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
五十嵐 賢 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (10597016)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 抗原特異的CD4陽性T細胞 / CD28ファミリー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、アレルギー性鼻炎の発症者、免疫療法施行者におけるT細胞のCD28ファミリーの発現、末梢血B7/CD28ファミリーのmRNA、蛋白の差を解析することでアレルギー性鼻炎発症及び寛容のメカニズムの一端を解明する。 <令和2年度研究報告> 当該年度は実験系の確立を目指し研究を行った。既存の文献Sandra et al. Sci Rep.2018 Sep 10;8(1):13543.などを参考にし、スギ、ダニのアレルギー性鼻炎患者から採血を行い、末梢血単核細胞(PBMC)を分離し、スギ、ダニ抗原で刺激して抗原特異的CD4陽性T細胞の増殖を試みた。増殖したT細胞のCD28ファミリー(CD28、CTLA-4、ICOS、PD-1)の発現をFACSで確認し、実験系が確立できたところで免疫療法施行者における免疫療法前後のCD28ファミリーの発現を比較しようと考えていた。ところが、抗原特異的CD4陽性T細胞の増殖がみられず、実験系が確立できないままでいる状況である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
抗原特異的CD4陽性T細胞の増殖アッセイが機能しないためである。既存の文献などを参考に抗原濃度や培地の組成、培養日数、増殖アッセイに用いる試薬濃度など、様々な条件で検討してみたが抗原特異的CD4陽性細胞の増殖が得られていない。
|
Strategy for Future Research Activity |
抗原特異的CD4陽性T細胞の増殖アッセイは是非とも達成したい実験系と考えている。抗原に加えIL-2で刺激するとT細胞の増殖がみられる報告もあるが、CD28ファミリー発現に影響が及ぶ可能性があるため、極力抗原のみでのT細胞増殖を目指したい。末梢血単核細胞(PBMC)を抗原刺激し、増殖させた抗原特異的CD4陽性T細胞のCD28ファミリーの発現を、免疫療法前後で比較したいと考えている。
|
Causes of Carryover |
当初、旅費申請していた学会がコロナの影響で参加できなかった。 実験・解析等が予定より遅れてしまった。 次年度、別の細胞増殖解析試薬を購入して実験を行なう。
|