2020 Fiscal Year Research-status Report
特異糖鎖結合タンパクを用いた嗅神経芽細胞腫の標識 -光免疫療法の開発を目指して-
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20K18266
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
武田 鉄平 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (00837289)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | レクチン / 特異的糖鎖結合タンパク / 嗅神経芽細胞腫 / バイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
Human(病理検体ホルマリン固定パラフィン切片)およびRabbit((SPF):slc:JW/CSK 16週♂、2.7-3.2Kgから、ホルマリン固定パラフィン切片)を用いて、嗅上皮における特異性・糖鎖特異性の詳細な解析を行った。ラットを用いたPre実験では、sWGAレクチンの糖鎖バイオマーカーとしての特異性を見出していたが、7種類の糖鎖バイオマーカーでHuman及びRabbitを再検討するとsWGAより特異度の高いバイオマーカーを確認した。この研究成果に関しては、現在論文作成中である。嗅上皮に対するバイオイメージングも同様に進めており、特異性レクチンの標的糖鎖抗原の同定と安全性の解析を今後は行う予定である。 また現時点では、嗅神経芽細胞腫に対する特異的糖鎖発現は、同様に7種類の糖鎖バイオマーカーでは確認されていないが、今後はレクチンプロット法を用いて確認していく予定である。 現在は、レクチンプロットに用いる、嗅神経芽細胞腫の細胞株を作成中である。この細胞株作成は、これまでの研究実施計画には含まれていないが、レクチンブロットを行う上で必要不可欠の工程となるため、現在作成中である。細胞株は現在5種類作成している、細胞増殖性や悪性度は評価されているが、嗅神経芽細胞腫としての性質を表す蛋白の発現は確認できていない。Cell lineとしての証明は現時点では行っていない。 今後はこの細胞株の性質を、遺伝子発現を含めて検査していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
嗅上皮の特異的糖鎖発現は確認できているが、嗅神経芽細胞腫の特異的糖鎖発現は現時点では確認できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
嗅神経芽細胞腫の細胞株の生成を行う。 現段階では既報での生成法は確立されていないため、今後は生成法を確立する。 その上で、その細胞株を用いて特異的糖鎖発現を確認する予定である。
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Causes of Carryover |
レクチンブロットで使用する実験用具に関して、当該年度ではまだ使用に至らなかったため、次年度で計上する予定である。
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