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2021 Fiscal Year Research-status Report

嗅覚系再生における末梢-中枢連関 嗅神経から海馬まで

Research Project

Project/Area Number 20K18268
Research InstitutionKanazawa Medical University

Principal Investigator

中村 有加里  金沢医科大学, 医学部, 助教 (80769117)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords脳透明化 / 嗅覚中枢再生 / 認知症 / 嗅神経 / 神経芽細胞
Outline of Annual Research Achievements

においに関わる神経細胞が新生して嗅球まで移動していく経路について、これまで様々な研究が行われているがその詳細な動態までは明らかになっていない。
我々はこれまでに、脳全体を厚みのある切片を作成し透明化して、その経路内を移動する神経新生細胞を蛍光染色を用いて描出する事に成功した。この新生細胞は、新たに発現したすべての細胞を検出したものであり、発現したばかりの細胞の増減についてはあまり明確には分からないものであった。そのため、当該年度は詳細な評価として、発現したばかりの細胞に焦点を当てて、においを感受する粘膜が障害を受けて改善してくるまでの間に、その新規細胞がいつ増加もしくは減少しているのか、いつ頃にどのようにして移動しているのかを検討する追加研究を行う事とした。
発現したばかりの新規新生細胞のみを描出・評価するにはどの抗体を用いて、どの程度の用量を使用する必要があるのかの条件付けを決定する方針となった。今回は、新規新生細胞の検出にEdU染色(新たに細胞分裂を行ったばかりの細胞をフォーカスとして、DNAの中の一部の塩基に結合し発行する抗体)を使用する事とした。さらにこの染色での適正な投与量や投与時間などは明確な基準がないため、これまでに同様の染色キットを使用して脳内の細胞を染色した論文を複数検討し、妥当な使用量と投与間隔を決定した。
次に、においを感受する粘膜を脱落させたマウスを用いて、脱落日から日にちの経ったマウスを経時的に解剖・評価することとした。同粘膜は脱落してからおおよそ1ヶ月程で再生する事が解っているが、その1ヶ月の間の細胞移動の状態や新生細胞数の変化を確認したいため、脱落日から7日目、14日目といった日にち毎に群を作り、マウス脳を作成した。
既に当該年度で粘膜脱落前のマウスで新規細胞の描出は確認できているため、次年度は経時的に細胞数や移動動態を評価予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

我々はこれまでに、脳全体を厚みのある切片を作成し透明化して、その経路内を移動する神経新生細胞を蛍光染色を用いて描出する事に成功した。この新生細胞は、新たに発現したすべての細胞を検出したものであり、発現したばかりの細胞の増減についてはあまり明確には分からないものであった。そのため、当該年度は詳細な評価として、発現したばかりの細胞に焦点を当てて、においを感受する粘膜が障害を受けて改善してくるまでの間に、その新規細胞がいつ増加もしくは減少しているのか、いつ頃にどのようにして移動しているのかを検討する追加研究を行う事とした。
発現したばかりの新規新生細胞のみを描出・評価するにはどの抗体を用いて、どの程度の用量を使用する必要があるのかの条件付けを決定する方針となった。今回は、新規新生細胞の検出にEdU染色(新たに細胞分裂を行ったばかりの細胞をフォーカスとして、DNAの中の一部の塩基に結合し発行する抗体)を使用する事とした。さらにこの染色での適正な投与量や投与時間などは明確な基準がないため、これまでに同様の染色キットを使用して脳内の細胞を染色した論文を複数検討し、妥当な使用量と投与間隔を決定した。
次に、においを感受する粘膜を脱落させたマウスを用いて、脱落日から日にちの経ったマウスを経時的に解剖・評価することとした。同粘膜は脱落してからおおよそ1ヶ月程で再生する事が解っているが、その1ヶ月の間の細胞移動の状態や新生細胞数の変化を確認したいため、脱落日から7日目、14日目といった日にち毎に群を作り、マウス脳を作成した。

Strategy for Future Research Activity

既に当該年度で粘膜脱落前のマウスで新規細胞の描出は確認できているため、次年度は経時的に細胞数や移動動態を評価予定である。
日にち毎にマウス脳群を作成しているため、EdU染色を行い新規新生細胞の描出を行う。そしてその細胞数を場所ごとにカウントを行い、粘膜脱落前の状態と比較し細胞数の変化があるのか、その移動経路内での細胞の場所によっての密度(もしくは細胞数)の変動が見られるかどうかの変化を評価し、嗅粘膜の障害再生過程の動態を明らかとする予定である。

Causes of Carryover

当該年度は新型コロナウィルス感染拡大の影響により、学術集会への参加が非常に少なくなり当初の予定していた使用予算額よりも少なく、次年度使用額が発生したものと考えられる。
次年度は論文作成を予定しているため、発生した次年度使用額に論文作成のための費用を充てる予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 嗅上皮障害マウスの嗅上皮再生過程におけるRostral Migratory Streamの動態変化検討について2021

    • Author(s)
      中村 有加里
    • Organizer
      第60回日本鼻科学会総会

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Published: 2022-12-28  

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