2021 Fiscal Year Research-status Report
中耳真珠腫のsingle cell RNA解析及び保存的治療薬の開発
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20K18312
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
清水 康太郎 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (60846492)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 真珠腫性中耳炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
真珠腫性中耳炎は骨破壊により伝音難聴、半規管瘻孔、顔面神経麻痺、髄膜炎など重篤な合併症を引き起こすが、その骨破壊の機序は未だ解明されていない。近年遺伝子解析は一細胞単位の段階へと進み、炎症性骨破壊疾患の関節リウマチにおいてもsingle cell RNAseq(1細胞RNAseq)によって線維芽細胞にsubpopulation があることが確認されている。我々はヒト真珠腫臨床検体に対して1細胞RNAseqを行い明らかになったsubpopulationを基に、臨床検体におけるその解剖学的分布を検証する。また真珠腫モデルマウス及びin vitro共培養系から臨床検体の解析で明らかになった細胞群を分離し、subpopulationが再現されるかを検証する。 そしてどのような細胞群のシグナル経路を抑制することで効果的に骨破壊を抑制するか検証することを目的とする。真珠腫臨床検体から1細胞RNAseqを行うため、生細胞の割合が解析に耐えうるようセルソートの条件検討を繰り返して行った。その後、真珠腫臨床検体に対して1細胞RNAseqをBD社のRhapsodyシン グルセル解析システムを用いたWhole Transcriptome Analysisを行った。真珠腫特異的な線維芽細胞から病態特異的な分子に注目し、その機能解析をin vitroおよび真珠腫モデルマウスにおいて行っている。また臨床検体から線維芽細胞をsoringし遺伝子解析を行い、免疫染色において発現の解析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1細胞RNA解析を行い、機能解析を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
着目したタンパク質の機能解析in vitro、in vivoで行う。
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Causes of Carryover |
今年度に行った解析に要した使用額が支給額より若干少なかったため差額が生じたが、機能解析を翌年度以降さらに進めていくため使用する。
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