2023 Fiscal Year Annual Research Report
Research of the association between the graft-versus-host disease related dry eye disease and the PD-1/PD-L1 pathway
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20K18358
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
林 俊介 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (50837771)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | フルオロサイトメトリー / 眼移植片対宿主病 / ドライアイ / PD -1PDL-1経路 |
Outline of Annual Research Achievements |
全骨髄細胞移植後のマウスモデル涙腺に浸潤した免疫担当細胞マクロファージ、樹状細胞、NK細胞、T細胞 (Th1, Th2, Th17, killerT細胞)、B細胞、NKT細胞、ファイブロサイトとPD-1分子またはPD-L1分子とを二重染色し、炎症細胞におけるPD-1分子、PD-L1分子を発現している細胞を特定する。またPD-1PD-L1経路と経時的な眼GVHDの発症および進展との関連を調べる。発現する細胞とその相互作用について実験を行った。また免疫細胞数が多い臓器としてGVHD標的臓器である脾臓を用いた解析を行い、炎症組織においてPD-1とPD-L1を発現する細胞集団をそれぞれ特定することを試みた。骨髄移植後4週目のGVHDモデルマウスの脾臓をフルオロサイトメトリーにて解析した結果、CD4陽性T細胞の80%においてPD-1の発現が認められた。また脾臓において単球、顆粒球においてPD-L1の発現が認められた。この結果より、脾臓においてPD-1陽性 CD4陽性 T細胞とPD-L1+陽性単球や顆粒球が相互作用している可能性がある。次に涙腺においてPD-1陽性CD4陽性T細胞について蛍光免疫染色を行ったところ、PD-1陽性CD4陽性T細胞の浸潤が認められ、特にCD153陽性細胞が脾臓と比較して多く浸潤していた。このことから急性GVHDから慢性GVHDに至る途中の強い炎症をきたしている上皮細胞にPD-L1陽性細胞が集簇している可能性が考えられた。またCD68、CD153分子、PD-1分子の二重染色を施行し、CD68、CD153とPD-1分子の共発現は著明ではなかった。研究者のWebミーティングにて数回の研究カンファレンスを行い、進歩状況や今後の研究の推進方策を頻回に話し合った。今後、PD-L1陽性の単球や好中球との関連を共染色にて明らかにしていく。
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