2023 Fiscal Year Annual Research Report
The roles of periostin deposition in trabecular meshwork for the elevation of intraocular pressure
Project/Area Number |
20K18359
|
Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
春日 俊光 順天堂大学, 医学部, 非常勤講師 (80568189)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | ペリオスチン / マウスモデル / 緑内障濾過手術 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は2022年度に引き続き、マウス濾過手術モデルを用いてペリオスチン(POSTN)分子が濾過胞の形成と維持に果たす役割を検討した。濾過手術術後14日目において、POSTN欠損マウスを用いた濾過手術モデルにおける濾過胞形成は野生型マウスのそれと比較して良好であることが判明した。経時的に濾過胞組織を採取して、POSTN欠損マウス由来と野生型マウス由来の組織間で遺伝子発現プロファイルを比較した。その結果、POSTN分子は術後10日目に発現のピークを迎えること、一方で術後10日目の時点ではPOSTN分子以外にPOSTN欠損マウス由来と野生型マウス由来の組織間で発現量に有意差が見られる遺伝子はごく少数で、濾過胞の維持に鑑みて機能的に意義のある遺伝子は検出されなかった。それよりやや早い術後7日目の時点でPOSTN欠損マウス由来と野生型マウス由来の組織間で発現量に有意差が見られる遺伝子は十数個あり、現在濾過胞の維持に果たす機能的な意義について、それぞれの遺伝子に関して検討を重ねている。臨床を目指した取り組みとして、POSTN中和抗体を手術後に腹腔内投与して、濾過胞の維持に差が出ないかも併せて実験を進めている最中である。中和抗体を投与したマウスにおける濾過胞の形成が良好である印象を持っているが、現在個体数を増やして検討している。また抗体投与の時期並びに適切な投与回数についても同時に検証し、今後の臨床応用に必要な情報を収集する。また、中和抗体以外にペリオスチンの機能を阻害する低分子化合物で入手可能な薬剤に関しての検討も同時に施行している。
|