2021 Fiscal Year Research-status Report
視神経乳頭・周辺組織による正常近視眼と緑内障近視眼の鑑別
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20K18368
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西岡 瞳 (齋藤瞳) 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (40870069)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 緑内障 / 光干渉断層計 / 近視 / 篩状板 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年5月にデータ取得は正常眼・緑内障眼ともに全施設で終了し、現在データ解析・論文投稿準備段階に入っている。 取得した網膜断層像よりlandmark構造となる色素上皮断端、Bruch膜開口部、anterior scleral canal openingの位置を手動で同定・記録する独自ソフトの開発は終了し、正常眼・緑内障眼ともに構造の同定は終了している。ソフトにより計測された様々なパラメータを算出している。 また、篩状板関連の組織の同定、形状計測に関しても市販のAIソフトを購入して、解析を進めている。現在正常眼の篩状板計測・確認は終了し、緑内障眼の計測を行っているところである。 正常眼の眼軸長ともに変化するOCTで測定される視神経乳頭周囲の深部構造変化については令和3年10月に日本緑内障学会で発表している。現在は、学会発表後にデータ追加取得した症例を追加し、さらに篩状板関連のパラメータを追加したうえで論文投稿の準備中である。 また、緑内障眼との比較も緑内障眼の篩状板計測が終了次第取りかかる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データ取得に関しては予定通り進行しており、令和3年5月にすべて終了している。 OCTの深部構造を測定する独自のソフト開発は遅れがあったものの、無事完了しており解析も順調に進行している。 篩状板解析に関しては、当初独自のソフトを開発予定であったが、通常の画像観察方法では篩状板組織の手動同定が困難であると判断したため、予定変更し、市販のAIソフトで画像強調をし、その上で組織同定することにした。ソフト選定などに多少時間を要したが、現在順調に解析を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在正常眼の近視とともに変化するOCTで観察した深部乳頭構造変化に関する論文を投稿準備中である。また、緑内障眼との比較も緑内障眼の篩状板解析が終了次第取りかかる予定となっている。その他、OCTで観察される篩状板前組織の分離の頻度や緑内障との関連、その他の関連因子について令和4年4月の日本眼科学会総会で発表しており、今後論文化に向けてデータの整理をしているところである。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により、海外学会などの参加ができなかった、もしくはオンライン参加としたため旅費が不要となった。また、検査技師を雇って検査を担当してもらう予定だったが、こちらもコロナ対策のため外部の人材を病院内に入れられず、研究担当者が検査を自ら行ったため不要となった。その代わりに自己開発予定だった篩状板解析ソフトを市販のものを購入に変更とした。
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