2021 Fiscal Year Research-status Report
緑内障評価のための電気生理学的手法に基づくPhNRの研究
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20K18385
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
日高 貴子 宮崎大学, 医学部, 助教 (00751140)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | PhNR / 緑内障 / 網膜内層機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度は研究計画に基づき、緑内障および視神経疾患、白内障症例46例において同意を取得し研究を行った。(令和2年度と合わせて96例)解析として予備データを含め健常または緑内障を含めた視神経疾患を持たない非緑内障群53眼と開放隅角緑内障62眼(うち初期21眼、中~後期41眼)に対し網膜電位計レチバルを用いPhNRを測定し、PhNR、W-ratio (PhNR/b波を反映する)と視野検査のmean deviation (MD)、視神経乳頭周囲のretinal nerve fiber layer thickness (RNFLT)との相関を検討した。 その結果緑内障群は、非緑内障群と比較し初期、中後期ともにPhNR振幅およびW-ratioはともに有意に低下した。初期群においてPhNR振幅、W-ratioとMDは有意な相関関係を示さず、中後期群においてPhNR振幅およびW-ratioとMDは有意な相関関係を示した。初期、中後期群ともにPhNRとRNFLTは有意な相関関係を示さなかった。初期群においてW-ratioとRNFLTは有意な相関関係を示さず、中後期群においてW-ratioとRNFLTは有意な相関関係を示した。 この結果よりPhNRは初期より中後期緑内障において網膜内層機能の評価に役立つと考えられた。またPhNRとb波の比は変動性の改善と感度を上げるという報告があり、PhNR/b波を反映するW-ratioがより鋭敏にMDおよびRNFLTとの相関を示した。 この結果をふまえ第75回日本臨床眼科学会およびThe 14th Joint Meeting of Japan-China-Korea Ophthalmologistsで一般講演を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究予定数を100例としており令和3年度までに96例の同意取得を行ったため、データ収集はおおむね順調と考える。また令和3年度は学会発表も行った。しかしデータ解析において手術前後の各評価項目の検討が行えておらず、またPhNR各パラメーターの検討を現在行っているが結論には至っておらず、やや遅れていると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
交付申請書に基づき、補助事業期間1年目は主に開放隅角緑内障のPhNRと副次評価項目の検討、2,3年目で緑内障群と対照群の手術前後の各評価項目の検討を行うとしており、1年目の目標である開放隅角緑内障のPhNRと副次評価項目の検討は行ったが、その他各PhNRパラメーターについてさらなる解析をすすめ論文作成を行う。 緑内障群と対照群の手術前後の各評価項目の検討をすすめるため緑内障または緑内障以外の眼疾患を有さない患者に対し初診時または手術前、術後1か月で現在測定をすすめており、解析も行っていく。主要評価項目としてPhNR、副次評価項目として視力、視野、光干渉断層計(Optical Coherence Tomography :OCT)、血流(レーザースペックル)の各結果についても同様に検討する。 また開放隅角緑内障に加え、九州に多いとされる落屑緑内障についても症例数の蓄積を行い同項目の検討を行いたいと考える。
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Causes of Carryover |
令和3年度に予定していたパソコンと統計ソフト購入を行った。 また旅費については、参加した学会がすべてオンライン開催またはハイブリッド開催であったため支出はなかった。その他学会参加費などに支出した。 令和4年度は論文の投稿、掲載にかかわる費用、または学会参加費や旅費、その他必要物品の購入に対し支出する予定としている。
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Research Products
(2 results)