2020 Fiscal Year Research-status Report
Impact of retinal disease on visual system
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20K18396
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
小川 俊平 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (70529601)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 網膜神経節細胞 / トラクトグラフィー / NODDI / 量的MRI |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、様々な眼疾患に引き起こされる視路白質線維および後頭葉の視覚中枢を中心とした、視覚神経回路への影響を解明することである。 本年度は、緑内障患者を対象に脳視覚白質経路のシナプス前・後の組織特性変化の違いを検討した。視覚経路の外側膝状体シナプス前線維である視索と後線維である視放線の微小組織変化を、neurite orientation dispersion and density imaging (NODDI)(Zhang et al. 2012)、質的MRI(qMRI)(Mezer et al. 2013)法を用いて解析した。qMRIの結果は、我々のレーベル遺伝性視神経症(LHON)(Takemura, Ogawa, et al. NeuroImage: Clinical 2019)の結果と一致していた。NODDI法での視放線変化は、軸索内の拡散を示すintraceller volume fraction (ICVF)値変化のみが認められたため、網膜神経節細胞障害による視放線の変化は髄鞘障害ではなく、軸索障害を来たしている可能性がより明らかとなった(投稿準備中)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度はコロナ禍の影響で新規のMRI計測を行うことが出来なかったが、これまでのデータから研究を進めることが出来た。しかし、この影響が今後顕在化する可能性がある。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の研究結果から、次の課題として、視細胞障害でも網膜神経節細胞と同様に視放線のICVFが変化するかを確認する必要がある。 新規に患者データを取得する必要があるが、対象となる患者、倫理委員会等の周辺環境は整備が完了しており、コロナ禍による研究規制が緩和され次第、データ取得も含めて研究を推進して行きたい。
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Causes of Carryover |
本年度はコロナ禍により、新規のMRI撮像を行うことが出来なかった。このため人件費、謝礼による支出が0となった。 研究の制限が解除され次第、MRIデータ撮像を再開していく。
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Research Products
(8 results)