2020 Fiscal Year Research-status Report
The role of YAP/TAZ signaling in Keloid and hypertrophic scars
Project/Area Number |
20K18419
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
伊倉 直彦 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (10867758)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | ケロイド / YAP/TAZ |
Outline of Annual Research Achievements |
ケロイドは張力のかかる部位が好発部位とされ、機械的シグナルがケロイド病変形成に関与している可能性が報告されている。近年、YorkieのホモログであるYAP(Yes-associated protein)とTAZ(transcriptional coactivator with PDZ-binding motif)が細胞外マトリックスの硬さ及び細胞形状によって伝えられる機械的シグナルを核へ送る伝達装置であることが報告された。以降、間葉系幹細胞や癌細胞の制御に関与するなどの報告がされ、また2017年にケロイドにおいて辺縁正常皮膚に比べYAP/TAZが核内移行し、活性化されていることが報告されたが、ケロイドの病態形成についての詳細は検討されていない。そこで本研究は、ケロイド組織におけるYAP/TAZの検討を行い、ケロイドの病態形成にYAP/TAZ が関与する機械的シグナルが関与している可能性を検討し、そのシグナルを阻害することで将来的な治療への応用を目指す。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID19の影響で、手術件数が減り、ヒト由来の組織や細胞の採取が一時的に中断していたため。現状は、通常通りの手術件数となり、研究を遂行している。
|
Strategy for Future Research Activity |
現在、硬さを変えたゲルにおいてケロイド皮膚由来及び正常皮膚由来線維芽細胞を培養し、YAP/TAZの核内移行を検討中である。今後、YAP/TAZのcarrierとして報告されたSHP2分子及びRAS-MAPK経路とWnt経路を検討する。
|
Causes of Carryover |
COVID19の影響で、手術件数が減り、ヒト由来の組織や細胞の採取が一時的に中断していたため。現状は、通常通りの手術件数となり、研究を遂行している。そのため、抗体や細胞培養に必要な消耗品に使用予定である。
|