2022 Fiscal Year Research-status Report
TLR7リガンドR848による癌骨浸潤治療法の開発
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20K18487
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
馬目 瑶子 昭和大学, 歯学部, 助教 (40826666)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 悪性黒色腫 / R848 |
Outline of Annual Research Achievements |
1980年以降罹患者数が増加しているがんは、遠隔転移により予後が著しく悪化する。遠隔転移のなかでも骨転移は、痛みや病的骨折、脊髄圧迫に起因する麻痺など、患者のQOL低下に直結する症状が認められるため、がんの骨転移を抑制する方法の開発は急務である。一方、Toll-like receptor(TLR)は、病原体由来の分子を認識することで免疫システムが活性化されるため、免疫療法のターゲットとして着目されている。 申請者は、高骨転移能を有するマウス悪性黒色腫細胞株B16F10を移植した後にTLR7リガンドのR848を投与したマウスでは、骨髄マクロファージから産生されるIL-6、IL-12、IFN-γによりB16F10の増殖が抑制され、骨浸潤が抑制されることを見出した。本研究は、がん骨浸潤に対するR848の効果および作用メカニズムを検討することで、がん免疫療法の新たな治療法の確立を目的とする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究では、これまでの研究結果をもとに、in vivoでの実験においてin vitroと同様の結果が得られるかどうか検討する。まず、IL-6、IL-12、IFN-γの中和抗体がR848のがん浸潤抑制効果を解除するのかどうか確認する。さらに、悪性黒色腫細胞と骨髄マクロファージの関係性を組織切片を作成して検討する予定だったが、in vivoでの成果が計画より得られず、難渋している状態である。
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Strategy for Future Research Activity |
in vivoでの成果が計画より得られず、難渋している状態であるため、より個体数を増やし検討していく。
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Causes of Carryover |
実験計画より遅れているため次年度の使用生じた。マウスや試薬購入に使用する予定である。
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